
後悔しないための設置順と理由
1. 設備の設置順2. 設備を先に設置する理由

庭の使い勝手を左右する設備の設置順と、その理由をお伝えします!
設備の設置順
庭のレイアウトを考えるときに、フェンス・デッキ・テラス・パーゴラ・倉庫・小道などの設備を先に設置することで、庭の基本構造が確立し、後の作業がスムーズに進みます。以下のような順番で設置を進めると、庭全体のバランスが取りやすくなります。
- フェンスの設置
- デッキの設置
- テラスの設置
- 洗濯物干しスペース設置
- パーゴラの設置
- 倉庫の設置
- 小道の設置
設備を先に設置する理由
フェンスやデッキなどの主要な設備は、後から設置すると庭のレイアウトに影響を与え、予定していたスペースが確保できなくなることがあります。動線が悪くなったり、植物を移動させる必要が出てきたりするため、最初の段階でこれらの設備を設置しておくことが大切です。
また、設備を先に設置することで、庭のゾーニング(エリア分け)がしやすくなり、植物やその他の要素を計画的に配置しやすく、植え込みスペースや作業スペース、小道の配置がスムーズに決まります。
ただし、設備は庭のスタイルや用途によって必要なものが変わるため、「本当に必要かどうか」を見極めた上で設置することが重要です。
フェンスの設置計画
1. フェンスの役割2. フェンスのデザイン
3. フェンスの素材と庭スタイルの相性
4. フェンス設置時の注意点

フェンスは庭の境界を明確にし、目隠しや防風、防雪の役割を持つ設備です。デザインや素材によって庭の雰囲気が変わるため、スタイルに合ったものを選びましょう!
フェンスの役割
- プライバシーの確保:周囲からの視線を遮り、快適な空間を作る。
- 防風対策:特に北海道のような風の強い地域では、庭の環境を守る。
- 境界の明確化:隣地との境界を明確にし、トラブルを防ぐ。
- デザイン要素:庭の雰囲気を決定づける重要な要素となる。
フェンスのデザイン
目隠しフェンス
- 完全目隠しタイプ:プライバシーを重視し、しっかりと視線を遮るデザイン。
- 半目隠しタイプ:適度な視線カットと通気性の両立が可能。
格子・ルーバーフェンス
- 格子:程よく視線を遮りながら、風通しを確保できる。
- ルーバータイプ:斜めに設計されており、風の流れを調整しつつデザイン性も高い。
オープンフェンス
- 装飾フェンス:デザイン性のあるパターンや曲線を取り入れたデザイン性の高いもの。
- シンプルフェンス:直線的な構造で、余計な装飾を省いたすっきりとしたデザイン。
壁タイプのフェンス
- ストーンフェンス:自然石を積み上げたデザインで、重厚感がある。
- レンガフェンス:デザインや色のバリエーションが豊富で、クラシック、ナチュラル、モダンなど幅広いスタイルに対応できる。
- コンクリートフェンス:モダンでシンプルな外観を持ち、しっかりとした仕切りになる。
フェンスの素材と庭スタイルの相性
天然木フェンス
- 特徴:ナチュラルな風合いが魅力だが、定期的な塗装や防腐処理が必要。
- 適した庭スタイル:ナチュラルガーデン・コテージガーデン、和風庭園、トロピカルガーデン。
アルミ・樹脂・スチールフェンス
- 特徴:耐久性が高く、メンテナンスが楽。直線的なデザインが多い。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン。
アイアン(鉄製)フェンス
- 特徴:繊細な装飾が施され、ツル植物との相性が良い。
- 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン、ヨーロピアンガーデン。
レンガフェンス
- 特徴:重厚感があり、メンテナンス不要。経年変化が美しい。
- 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン、ヨーロピアンガーデン。
ストーンフェンス
- 特徴:自然石を積み上げたデザインで、無機質ながらもナチュラルな風合い。耐久性が高く、風化による風合いも魅力。
- 適した庭スタイル:ロックガーデン、ドライガーデン。
コンクリートフェンス
- 特徴:モダンでシンプルな外観を持ち、しっかりとした仕切りになる。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ロックガーデン、ドライガーデン、トロピカルガーデン。
竹垣・障子風フェンス
- 特徴:和の雰囲気を演出し、落ち着いた空間を作る。
- 適した庭スタイル:和風庭園。
編み込みウッドフェンス・ラタン風フェンス
- 特徴:南国風のデザインで、軽やかでリゾート感がある。
- 適した庭スタイル:トロピカルガーデン。
フェンス設置時の注意点
冬の積雪対策
- 雪の重みに耐えられる強度が必要。
- 積雪が多い地域では、高さのあるフェンスは倒壊リスクがあるため、補強を検討。
- フェンス下に隙間を作ることで、積雪時の負荷を軽減できる場合もある。
風の抜け道
- 完全に密閉すると風圧で破損するリスクがあるため、適度な隙間を確保。
- 特に台風や冬の季節風が強い地域では、ルーバータイプや格子状のフェンスを検討。
地面の凍上による影響
- 北海道では、冬の地盤の凍結と融解によって地面が持ち上がる「凍上現象」が起こるため、基礎部分の施工が重要。
- 浅い基礎だとフェンスが傾いたり、持ち上がったりすることがあるため、凍結深度(地域によるが50cm〜1m程度)を考慮して設置する。
隣地との境界トラブルを防ぐ
- フェンスを設置する前に、隣地との境界をしっかり確認。
- ブロック塀やフェンスの設置には、土地の所有者間の合意が必要な場合もある。
- 境界線ギリギリに設置すると、後々のメンテナンスがしにくくなるので、手入れのしやすい距離を確保する。
メンテナンスのしやすさ
- 木製フェンスは定期的な塗装や防腐処理が必要なため、作業しやすい設計にする。
- アルミや樹脂フェンスでも、汚れや苔が付着しやすい場合があるので、掃除しやすい素材やデザインを選ぶとよい。
- フェンスの間に植栽を絡ませる場合は、剪定作業のしやすさも考慮。
日当たり・影の影響
- フェンスを設置すると庭の日当たりに影響を与えるため、植物の配置に注意。
- 冬は日照時間が短いため、南側に高いフェンスを設置すると、庭の大部分が日陰になる可能性がある。
- 目隠しを兼ねる場合は、フェンスの高さと角度を調整して適度な採光を確保。
デッキの設置計画
1. デッキの役割2. デッキの素材と庭スタイルの相性
3. 動線を考えたデッキの配置
4. 方角ごとの日照と活用法
5. デッキ設置時の注意点

デッキは家と庭をつなぐ屋外の床スペースです。リビングの延長として使われることが多く、素材やデザインによってさまざまなスタイルの庭に馴染みます。
デッキの役割
- 家と庭をつなぐ空間:食事やティータイム用の屋外リビングとして活用
- 多目的スペース:バーベキュー、読書、くつろぎスペース、ガーデニング作業、ペットや子供の遊び場などに活用
- デザイン要素:素材や配置によって庭の雰囲気を大きく左右する
デッキの素材と庭スタイルの相性
天然木デッキ
- 特徴:自然な風合いが魅力だが、定期的な塗装や防腐処理が必要。
- 適した庭スタイル:ナチュラルガーデン、コテージガーデン、イングリッシュガーデン、和風庭園(縁側スタイル)、トロピカルガーデン。
樹脂(人工木)デッキ
- 特徴:耐久性が高く、メンテナンスが楽だが、初期費用が高め。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン。
タイルデッキ
- 特徴:高級感があり、掃除がしやすく、耐久性が高い。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ヨーロピアンガーデン、ローズガーデン、トロピカルガーデン。
レンガデッキ
- 特徴:温かみのある質感で、落ち着いた雰囲気を演出。
- 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン。
コンクリートデッキ
- 特徴:シンプルで無機質なデザイン。耐久性が高く、メンテナンスが楽。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン。
ストーンデッキ
- 特徴:天然石を使用し、重厚感と高級感がある。耐久性が高く、風化による自然な変化が魅力。
- 適した庭スタイル:ロックガーデン、ドライガーデン、ヨーロピアンガーデン(クラシックな敷石スタイル)。
動線を考えたデッキの配置
デッキは家の出入口とのつながりを意識し、屋外との行き来がスムーズに設計するのがポイントです。
- リビングの掃き出し窓の前のデッキ:室内と一体感のある屋外リビングとして使い勝手が良い。
- お勝手口から続くデッキ:屋外での作業やゴミ出しがスムーズになり、家庭菜園で収穫した野菜の処理など、汚れやすい作業がしやすい。キッチンを汚したくない場合にも便利。
- 玄関からつながるデッキ:屋根をつけることで、雨の日の荷物の一時置き、ベンチや椅子を置いて来客時の待機スペースにするなど、天候を気にせずに多目的に使いやすい。(海外のカバードポーチ風)
- 浴室から直接出られるデッキ:お風呂上がりに外の風を感じながら涼んだり、露天風呂風の景色や空間を楽しんだりすることができる。
方角ごとの日照と活用法
- 南側:一日中日当たりが良く明るいため、多目的スペースとして活用しやすい。夏場は暑くなりすぎることがあるため、屋根付きデッキやシェードを活用すると快適に過ごせる。
- 東側:朝日が入り、明るく爽やかな空間になるため、モーニングコーヒーや休日の朝食を楽しむ場所として活用できる。午後の強い日差しは避けられるため、一日を通して使いやすい。
- 北側:日陰になりやすく湿気がこもりやすいが、北海道なら夏場は涼しいため、日中に涼む場所としたり、シェードガーデン向けの空間として活用できる。
- 西側:午後の強い西日を受けやすく、夏場は暑くなりやすいため、夕涼みやライトアップしての夕食など、ナイトキャップを楽しむ場として活用できる。
デッキ設置時の注意点
積雪と強風に耐えられる構造
- 北海道では雪の重みを考慮し、耐荷重のある設計が必要。
- 特に木製デッキは雪の重みでたわみやすいため、補強をしっかり行うことが重要。
- 強風が吹き抜ける場所では、手すりが倒壊するリスクがあるため、柱や補強金具でしっかり固定する。
通気性の確保
- デッキ下の通気性を確保し、カビや腐敗を防ぐことが重要。
- 特に木製デッキは湿気が溜まりやすいため、床板の間隔を適度に開け、風が通る設計にする。
- 融雪時の湿気による劣化を防ぐため、耐水・耐凍害性のある素材を選ぶことも大切。
排水対策
- デッキの表面に水が溜まると、滑りやすくなったり、木材の腐食が早まったりする。
- デッキ表面に1%程度の傾斜をつけ、水が自然に流れる設計にする。
- 排水溝排水溝をデッキの端や低い位置に設置し、デッキの下に水が溜まらないようにする
- ウッドデッキの場合、床板の間隔を少し空けて、水が抜けるようにする。
地盤の安定性
- デッキは基礎工事が必要で、特に北海道では凍上による地盤の変動を考慮し、凍結深度(50cm〜1m程度)まで掘って基礎を施工することが重要。
- 浅い基礎だと冬の間に地盤が持ち上がり、デッキが傾いたり破損したりすることがある。
隣地との関係
- デッキは地面より高くなるため、隣家からの視線が気になりやすい。
- フェンスや目隠しパネルを設置する、植栽で自然に遮るなどの工夫が必要。
メンテナンスのしやすさ
- 木製デッキは定期的な塗装や防腐処理が必要。
- 樹脂デッキやタイルデッキは汚れがつきにくく、手入れが楽。
テラスの設置計画
1. テラスの役割とデッキとの違い2. テラスの種類と設置場所の選択肢
3. テラスの素材と庭スタイルの相性
4. テラス設置時の注意点

テラスは庭の一部として設置される屋外空間で、食事を楽しんだり、休憩したり、作業スペースとして活用できる場所です。
テラスの役割とデッキとの違い
- テラスの役割
- テラスは、食事や休憩、ガーデニング作業、BBQなどに活用できる屋外のくつろぎ空間です。
- テラスとデッキとの違い
- テラス:庭の一部として周囲に馴染むよう設置するのが特徴。
- 庭の一角や中央に独立して設置されることが多いが、建物に接続する場合もある。
- 地面に直接設置するため汚れやすいものの、掃除しやすく、耐久性の高い素材が使われる。
- デッキ:リビングの延長として、屋外リビングとして活用されることが多い。
- 地面より一段高く設置されるため、フェンスや手すりを付けるのが一般的。
テラスの種類と設置場所の選択肢
- 建物に接続するタイプ:屋根付き・なし
- 庭の一角に設置するタイプ:独立型
- 庭の中央に設置するタイプ:パティオ風(囲まれた中庭風)
テラスの素材と庭スタイルの相性
- タイル:シンプルモダンガーデン、ヨーロピアンガーデン、ローズガーデン
- コンクリート:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン、ロックガーデン
- レンガ:ナチュラルガーデン、コテージガーデン、イングリッシュガーデン、ローズガーデン
- 天然石:ヨーロピアンガーデン、ロックガーデン、トロピカルガーデン、和風庭園
テラス設置時の注意点
地盤の安定性
- テラスは地面に直接設置されるため、地盤の沈下 や凍上の影響をデッキより受けやすい。
- 砕石を敷いて締め固める、コンクリート基礎を打つなどの対策が必要。
雪解け水の処理を考える
- 地面と接するため、雪解け水が溜まりやすい。水はけの悪い場所では、排水処理を工夫しないと、苔が生えたり、冬に氷が張って滑りやすくなる。
- 透水性のある素材(砂利や天然石のスリット)を取り入れると、水が溜まりにくい。
- 水勾配(1%〜2%の傾斜)をつけたり、暗渠排水(地中に排水管や砂利層を埋め込む方法)を設けることで、排水性能を向上できる。
日当たりと素材の選定
- 直射日光が当たりすぎると、タイルやコンクリートが熱くなりすぎる。
- 夏の暑さ対策として、パーゴラやシェードを併用するのがおすすめ。
冬の凍結によるひび割れ対策
- 寒冷地では凍りにくい素材(寒冷地用のタイルや耐凍害コンクリート、レンガや天然石など)を選ぶと良い。
- 目地を広めにとることで、膨張によるひび割れを軽減できる。
滑りにくい仕上げを選ぶ
- 雨や雪で濡れると滑りやすくなるため、タイルや天然石はノンスリップ加工のものを選ぶ。
- 表面がざらついたタイルや、自然石、レンガなどの凹凸のある素材なら、滑りにくい。
- コンクリートを使うなら、刷毛引き仕上げなどで表面をざらざらにするのがおすすめ。
風の影響を考慮する
- 北海道の冬は風が強いので、雪が吹き溜まりやすい場所にテラスを作ると、想像以上に雪が積もる可能性がある。
- ルーバータイプのフェンス や風の通り道を確保したデザインで、雪の吹き溜まりを防ぐ。
テラスの高さ設定
- 5〜10cm程度の高さをつけて設置すると、水が溜まりにくく、土や泥の侵入も防げる。
- 防草シートを敷いておくと隙間から生える雑草を防ぎやすくなる。
洗濯物干しスペース設置計画
1. 専用の洗濯物干しスペースを作るメリット2. 洗濯物干しの種類
3. 洗濯物干しの素材と庭スタイルの相性
4. 洗濯物干しスペースの設置場所の選び方

庭を計画するとき、洗濯物干しスペースはつい後回しにされがちです。しかし、毎日の洗濯をスムーズにするうえでも、デッキやテラスを快適に使うためにも、最初にしっかり設計しておくことが重要です。
専用の洗濯物干しスペースを作るメリット
洗濯物干しスペースは、デッキやテラスに物干し金具が最初から備え付けられていることもあり、そのまま活用してしまうケースも少なくありません。
しかし、洗濯はほぼ毎日のこと。デッキやテラスに干すのが習慣になると、「気づいたらいつも洗濯物がある」「デッキが物干しスペースになってしまった」という状況になりがちです。
デッキやテラスの本来の目的であるくつろぎの空間を快適に利用するためにも、最初に専用の洗濯物干しスペースをしっかり確保しましょう。
専用の洗濯物干しスペースを設けることで、
✅ 家事動線がスムーズになり、洗濯作業が快適になる
✅ デッキやテラスの本来の機能を維持できる
✅ 風通しや日当たりを考慮して、効率よく乾かせる
✅ 視線を気にせずに干せるため、プライバシーも確保できる
毎日の洗濯をストレスなくこなすためにも、最初にしっかりと専用スペースを確保することが大切です。
洗濯物干しの種類
洗濯物干しスペースを設置する際は、使いやすさや収納のしやすさを考慮して、最適なタイプを選ぶことが重要です。
壁付けタイプ(省スペースで収納しやすい)
✅ 特徴:壁に取り付けるため、使わないときは折りたたんで収納できる。
✅ メリット:省スペースで見た目がスッキリ。風が強い場所でも安定しやすい。
床置きタイプ(移動ができて自由度が高い)
✅ 固定式:しっかり設置するため、安定感があり強風でも倒れにくい。
✅ 折りたたみ式:必要なときだけ広げて使え、使わないときはスリムに収納できる。
屋根付きタイプ(雨避けができて安心)
✅ 特徴:半屋外の形で設置できるため、急な雨や外出でも安心して干せる。
✅ メリット:紫外線・花粉・鳥のフン対策にもなる。
洗濯物干しの素材と庭スタイルの相性
洗濯物干しの素材は、耐久性やデザインだけでなく、庭の雰囲気との調和も重要です。設置場所のスタイルに合わせて、最適な素材を選びましょう。
アイアン(鉄製)
✅ 特徴:クラシカルなデザインで装飾性が高く、重厚感がある。経年変化による味わいが魅力だが、サビ対策が必要。
✅ 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン、ヨーロピアンガーデン。
アルミ
✅ 特徴:軽量でサビに強く、シンプルなデザインが多い。耐久性が高く、メンテナンスが楽。
✅ 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン、ロックガーデン。
ステンレス
✅ 特徴:サビに強く耐久性が高い。無機質でシンプルなデザインが特徴。
✅ 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ロックガーデン、ヨーロピアンガーデン。
木製
✅ 特徴:自然素材で温かみがあり、ナチュラルな雰囲気に馴染む。防腐処理が必要で、定期的なメンテナンスが必要。
✅ 適した庭スタイル:ナチュラルガーデン、コテージガーデン、和風庭園。
竹・ラタン風
✅ 特徴:軽やかで南国風のデザインが特徴。耐久性は低めで、定期的な補修が必要。
✅ 適した庭スタイル:トロピカルガーデン、和風庭園、ナチュラルガーデン。
洗濯物干しスペースの設置場所の選び方
✅ 家事動線を考える
洗濯機からの距離を考慮し、最短で干せる場所を確保。
✅ デッキとつなげる
デッキと一体化させると動線が良くなる。ただし、生活スペースや庭の景色を邪魔しないように配置を工夫する。
✅ 独立させる
デッキとつなげず、庭のレイアウトや景観を考慮しながら、使いやすい場所を選ぶ。
✅ 日当たりが良い場所(南向きが理想)
一日を通してしっかり日光が当たり、洗濯物が乾きやすい場所を確保する。
✅ 風通しを確保
空気が滞らないよう、壁際よりも開けた場所に設置すると乾きやすい。強風が吹きやすい場所では風よけフェンスやルーバーを活用すると安心。
✅ 隣家や道路からの視線を考慮(プライバシー対策)
目隠しフェンスや植栽を活用し、プライバシーを確保しつつ、風通しを妨げない工夫をする。
パーゴラの設置計画
1. パーゴラの役割と活用法2. パーゴラの素材と庭スタイルの相性
3. パーゴラの設置場所と注意点

パーゴラは、庭の景観や動線に大きく影響する設備です。後から設置しようとするとスペースが限られ、思い通りに配置できないことがあるため、後回しにせず、最初に計画しておくことが大切です。
パーゴラの役割と活用法
パーゴラの発祥はイタリアで、もともとはブドウ棚として使われていた「屋根のない棚」のことを指します。日本では藤棚がこれにあたりますが、現在では以下のように幅広く活用されています。
✅ ツル植物の誘引
バラ、クレマチス、ブドウ、キウイなどを絡ませて、緑のシェードを作る。
✅ 庭のデザイン性アップ
素材やデザインによって、ナチュラル・モダン・クラシックなど、さまざまな雰囲気を演出でき、視覚的なアクセントになる。
✅ デッキやテラスの屋根としての活用
布製シェードを取り付けたり、可動式ルーバーやポリカーボネートの屋根材を設置することで、パーゴラの開放感を保ちながら日よけや雨よけとして活用できる。
また、冬には防風カーテンを取り付けることで、雪や吹き溜まりを防ぎ、耐久性を維持しやすくなる。
✅ 緑に囲まれた特別な空間の活用
ツル植物が絡んだパーゴラの下は、木陰のような自然なシェードを楽しめるため、テーブルセットを置いて食事やティータイムを過ごすのに最適。
ブドウやキウイなどの果樹を絡ませれば、その場で収穫して楽しむこともできる。
✅ 飾り棚として活用
本来の用途とは異なりますが、窓際に設置し、小さな鉢やガーデン雑貨を飾るスペースとして使うこともできる。
✅ アーチ風に設置
小道の途中や庭の入口に配置し、ツル植物を絡ませることで、緑のトンネルを演出できる。視線を誘導し、庭に奥行きや立体感を持たせる効果がある。
✅ ハンモックやブランコの設置
子供が遊んだり、大人もゆったりくつろげる癒しの空間に。
✅ 照明やカーテンを設置
夜のライトアップや、目隠しとしても活用可能。
パーゴラの素材と庭スタイルの相性
木製パーゴラ
✅ 特徴:自然な風合いが魅力で、庭に馴染みやすい。防腐処理や塗装など、定期的なメンテナンスが必要。
✅ 適した庭スタイル:ナチュラルガーデン、コテージガーデン、和風庭園。
アルミ製パーゴラ
✅ 特徴:軽量でサビに強く、メンテナンスが楽。シンプルなデザインが多い。
✅ 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン、ロックガーデン。
アイアン(鉄製)パーゴラ
✅ 特徴:クラシカルなデザインで、装飾性が高い。ツル植物を絡ませるのに最適。サビ対策が必要。
✅ 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン、ヨーロピアンガーデン。
パーゴラの設置場所と注意点
✅ 日当たり
ツル植物を絡ませる場合は十分な日照を確保し、生育に適した場所を選ぶ。夏場の直射日光を防ぐ目的なら、日差しの角度を考慮する。
✅ 強風対策
北海道の強風を考慮し、基礎をしっかり固定し、補強金具を使用することで倒壊を防ぐ。風の抜け道を考えたデザインも有効。
✅ 積雪対策
冬の雪の重みに耐えられる設計にする。耐荷重のある素材を選び、屋根部分に傾斜をつけて雪を落としやすくするなどの工夫が必要。
✅ ツル植物の成長スペース
植物の成長を考慮し、枝葉が広がるスペースを確保。定期的な剪定がしやすいように設置位置や高さを調整する。
✅ デッキやテラスとのバランス
広さや高さのバランスを考え、圧迫感が出ないように配置を工夫。パーゴラのサイズが大きすぎると、空間が狭く見えることがあるため注意。
倉庫の設置計画
1. 倉庫に収納するものを決める2. 倉庫の素材と庭スタイルとの相性
3. 倉庫の設置場所
4. 倉庫設置時の注意点

倉庫は、庭の雰囲気に影響を与える大きな設備なので、「どんな目的で使うか?」「何を収納するか?」「庭のスタイルに合うデザインか?」によって最適なタイプを選びましょう。
倉庫に収納するものを決める
✅ 園芸用品
スコップ、シャベル、鎌、クワ、レーキ、剪定ばさみ、のこぎり、肥料や土、鉢、プランター、支柱、水やりホース、ジョウロ、防虫・防草シート
✅ メンテナンス・工具類
高圧洗浄機、ホースリール、電動工具(ドリル、ノコギリ、グラインダーなど)、ネジ、釘、金具類、塗料、ペンキ、防腐剤
✅ 冬対策・雪かき道具
除雪機、雪かきスコップ、ママさんダンプ、雪かきブラシ、スノープッシャ、凍結防止剤、融雪剤
✅ アウトドア用品
折りたたみテーブル・チェア、BBQ用品、キャンプ用テント、レジャーシート
✅ その他
タイヤ、子供の遊び道具(ボール、プール、そりなど)、自転車、屋外用ストーブ、パラソル
倉庫のサイズは、収納するものの量に応じて小型・中型・大型を選び、収納ボックスの活用も検討します。また、将来的に収納するものが増えるかどうかも考える必要があります。
除雪機や自転車など大きく場所を取るものは、別の倉庫を設置して分けるのも一つの方法です。
倉庫の素材と庭スタイルとの相性
スチール製
- 特徴:耐久性が高く、耐候性に優れる。シンプルで機能的なデザインが多い。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ロックガーデン、ドライガーデン、トロピカルガーデン。
木製
- 特徴:自然になじみやすく、ナチュラルな雰囲気を演出。定期的なメンテナンスが必要。
- 適した庭スタイル:ナチュラルガーデン、コテージガーデン、イングリッシュガーデン、ヨーロピアンガーデン、和風庭園。
樹脂製(PP・PCなどの一般的なプラスチック)
- 特徴:軽量で設置が簡単。シンプルなデザインが多く、価格が安い。ただし、紫外線や寒暖差で劣化しやすい。
- 適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ドライガーデン。
FRP製(繊維強化プラスチック)
- 特徴:一般的な樹脂製より強度・耐久性が高く、寒冷地や積雪地でも劣化しにくい。
- 適した庭スタイル:ロックガーデン、ドライガーデン、シンプルモダンガーデン。
レンガ製
- 特徴:クラシカルで重厚感のあるデザイン。風合いが経年変化で味わい深くなる。
- 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン。
デザイン倉庫(複合素材・FRP+スチール・木目調仕上げなど)
- 特徴:FRPやスチールを組み合わせつつ、木目調やレンガ調のデザインを採用した倉庫。機能性とデザイン性を兼ね備えており、庭のスタイルに合わせやすい。
- 適した庭スタイル
- ナチュラルガーデン、コテージガーデン、イングリッシュガーデン → 木目調デザインがマッチ
- ヨーロピアンガーデン、ローズガーデン → レンガ調や装飾のあるデザインが映える
- シンプルモダンガーデン → 直線的なデザインのものが合う
和風庭園向け(竹製・木製)
- 特徴:自然素材を活かし、庭の景観と調和するデザイン。
- 適した庭スタイル:和風庭園
- 竹製 → 軽やかでナチュラルな雰囲気。茶室や露地の演出に適する。
- 木製 → 自然の風合いを活かし、伝統的な和の景観に調和。
倉庫の設置場所
✅ メインの庭に設置
メリット:庭に溶け込むデザインの倉庫を選べば、景観の一部として活用できる。
デメリット:倉庫のサイズが大きすぎると、庭が狭く感じることがある。
✅ 玄関の横に設置
メリット:雪かき道具や自転車などをすぐに取り出せるため、冬の除雪や外出時の動線がスムーズ。ゴミ箱を収納すれば、生活感を隠しつつ、出し入れがしやすい。
デメリット:デザインやサイズを考慮しないと、家の外観に影響を与える。
✅ 家の裏に設置
メリット:目立たない場所に設置できるため、家の景観を損なわない。
デメリット:距離が長くなり、動線が悪くなるため、頻繁に使うものの収納には不向き。冬は雪が積もりやすく、出し入れがしにくくなることがある。
倉庫設置時の注意点
✅ 積雪に耐えられる倉庫を選ぶ
北海道では雪の重みに耐えられる強度が必須。耐雪仕様のものを選ぶ。地元のホームセンターや専門店で販売されている雪国向けの倉庫を選ぶと、スタッフが組み立て設置に慣れているので安心。
✅ しっかり固定する
強風や地盤の凍上による影響を防ぐため、アンカーなどでしっかりと固定する。設置場所の地盤が弱い場合は、コンクリート基礎を作ることで安定性を確保できる。
✅ 動線を考える
頻繁に使うものを収納する場合、玄関や庭からスムーズにアクセスできる場所に設置する。庭の入り口付近に設置すると使い勝手が良く、奥に設置すると景観は良いがやや使いにくくなる。
✅ 雪かきやメンテナンスのしやすさ
倉庫の周囲に適度なスペースを確保し、冬場の除雪作業がしやすいようにする。冬に扉が凍りいて倉庫が使えなくなることを想定し、除雪スコップなどは倉庫にしまわない。
小道づくりの計画
1. 庭の動線を作る2. 小道の素材と庭スタイルの相性
3. 小道を作る際の注意点

庭の主要な動線を確保するためのメイン小道を作り、デッキやテラス、倉庫、パーゴラなどへのアクセスをスムーズにしましょう。
庭の動線を作る
✅ 庭の主要な設備(デッキ、テラス、洗濯物干しスペース、パーゴラ、倉庫)にスムーズに行き来できるよう、まずはメインの小道を作り、大まかなエリア分けを行う。
✅ 必要に応じて後から細かい枝分かれの小道を追加し、花壇などの配置を調整できるようにする。
✅ 庭のスタイルに合わせて、小道の形状を直線や曲線にする。
小道の素材と庭スタイルの相性
石畳
- 特徴:重厚感があり、耐久性が高い。雨の日でも滑りにくいが、施工に手間がかかる。
- 適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ヨーロピアンガーデン、和風庭園、ロックガーデン。
砂利
- 特徴:施工が簡単でコストが低い。歩くと音が鳴るため、防犯対策にもなるが、草が生えやすい。
- 適した庭スタイル:ナチュラルガーデン、ドライガーデン、ロックガーデン、和風庭園。
レンガ
特徴:温かみのあるデザインで、経年変化を楽しめる。比較的歩きやすいが、雑草対策が必要。
適した庭スタイル:イングリッシュガーデン、ローズガーデン、ヨーロピアンガーデン、ナチュラルガーデン。
ウッドチップ
- 特徴:ナチュラルな雰囲気で、足元が柔らかく歩きやすい。土への影響が少なく、植物との相性が良い。
- 適した庭スタイル:コテージガーデン、ナチュラルガーデン、ドライガーデン。
タイル
特徴:掃除がしやすく、モダンな雰囲気を演出できる。表面が滑りにくい加工のものを選ぶと安全。
適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ヨーロピアンガーデン、トロピカルガーデン。
コンクリート
特徴:シンプルでメンテナンスが楽。耐久性が高いが、打ちっぱなしだと無機質な印象になりやすい。
適した庭スタイル:シンプルモダンガーデン、ロックガーデン、ドライガーデン。
小道を作る際の注意点
✅ 滑りにくい素材を選ぶ
北海道では冬の凍結で滑りやすくなるため、滑り止め効果のある素材を選ぶ。石畳やレンガの場合は、表面がざらついたタイプを選ぶと安心。
✅ 小道の幅をしっかり確保する
狭すぎると歩きにくく、除雪が(必要な場合)しづらい。最低40cm以上の幅を確保するのが理想。台車などを使う可能性がある場合は、60cm以上あるとより便利。
✅ 雑草対策を忘れない
小道の下に防草シートを敷き、雑草が生えにくいようにする。
管理人が実際に設置して感じたこと

フェンス・デッキ・テラス・パーゴラ・倉庫・小道。どの設備が必要か、またどんな素材にするか、イメージが固まってきたでしょうか?
設備の設置は、なかなか大がかりな作業になります。だからこそ、最初に計画し、バランスを考えて進めることが大切です。DIYでじっくり作るのも良いですし、負担の大きい部分だけ業者に依頼するのも一つの手ですね。
🏡 フェンスのDIY
庭で作業をしていると視線が気になるため、まずはフェンスの設置から始めました。デザインはあらかじめ決めていたのですが、範囲が広くコストがかかるため、木製に。キシラデコールで塗装したので、数年経った今も、しっかりとした状態を保っています。
家の中から庭や遠くの景色を楽しめるように、カーテンを全開にできる高さを考慮して、1m80㎝のフェンスに。結果、視線を気にせず、庭と景色が見渡せて大正解!
🏡 小道づくり
次に取り掛かったのは、小道です。小道を作ると、がぜん楽しくなりますね!庭全体が草ボーボーだったので、どこから手をつけるか悩みましたが、なるべく植物が生えているところを除けながら作っていきました。そうすることで自然な雰囲気の小道ができました!
🏡 洗濯物干しスペース
続いて、洗濯物エリア。管理人は、シーツやお布団、猫ちゃんズの毛布など、大きめの洗濯物が多いため、屋外に専用の洗濯物干しスペースを作って本当に良かったと感じています。実は防草シートを入れなかったので、今になって雑草対策が必要だと痛感しています(苦笑)。
地面の上に直接、コンクリート平板を敷いただけなので、目地もなく、基礎のコンクリートもありません。重たいコンクリート平板をどかすのが大変で、やり直すには気合が必要なのですが(笑)、それでも北海道の短い屋外干しの期間を有効活用できるのは助かっています。洗濯物を干すだけでなく、色々な物を洗ったり乾かしたりするのにも重宝しています。
🏡 パーゴラ作りと設置
パーゴラは窓の前に設置しました。DIYで余った木材を活用し、棚を取り付けたことで、育苗トレイを並べたり、買ってきた苗を一時的に置いたり、鉢植えを飾ったりと、使い勝手の良いスペースになっています。殺風景な窓辺も可愛くなりました!
🏡 ウッドデッキ or テラス
次に、掃き出し窓の前にテラスを作りました。本当はウッドデッキを考えていたのですが、我が家の猫ちゃんズは完全室内飼い。掃き出し窓から外に出ることがないため、ウッドデッキよりもテラスのほうが適していると判断しました。毎年ゴールデンウィークには、主人とテラスでBBQをするのが恒例行事になっています。
🏡 倉庫の組み立てと設置
倉庫は以前から必要だと考えていましたが、庭に合う可愛らしいデザインのものが欲しくてなかなか決められませんでした。しかし、北海道ではデザインよりも積雪に耐えられることが最優先。最終的に地元のホームセンターで雪国仕様の倉庫を注文しました。
組み立てと設置は夫婦で行いました。スチール製なので、庭の雰囲気と合わないことで設置場所に悩みましたが、我が家は玄関を挟んでメインの庭と裏庭に分かれているため、どちらからもアクセスしやすい玄関横に設置しました。ここなら雪かきのついでに倉庫周りも除雪できて便利です。
必要な設備や素材が決まったら、次は、【デザイン編】シンボルツリーとエリア分けで庭の雰囲気を整える を見ていきましょう。