ビオラ【北海道では多年草】種から・苗から・こぼれ種でもOK!植えっぱなしで長く楽しめる万能フラワー

スポンサーリンク
イントロダクション用デザイン画像 ビオラは本州では秋に植えつけを行い、春にかけて花壇を彩り、初夏には終わる一年草として扱われるのが一般的です。しかし、北海道では春植えでも秋植えでも越冬し、夏を越して多年草として毎年咲き続けます。この記事では、道東在住の管理人の庭で増え続けるビオラの強さと万能さをご紹介します。
スポンサーリンク

ビオラってどんな花?

ビオラは丈夫で育てやすく、カラーバリエーションが豊富。ガーデニング初心者さんにもおすすめの花です。※管理人撮影

ビオラは、スミレ科スミレ属の園芸植物で、直径3cmほどの小さな花を株いっぱいに咲かせるのが特徴です。
紫・黄色・白・オレンジなどの明るい色合いに加え、複色や模様入りの花も多く、花壇や鉢をにぎやかに彩ってくれます。

草丈は10〜20cmほどと低く、株元から横に広がるように茂るため、花壇の縁取りや鉢植え、寄せ植えにもよく使われます。

丈夫で育てやすく、秋と春の園芸シーズンには園芸店などでよく見かける人気の植物です。

ちなみに、「ビオラ」は、ヨーロッパ原産のスミレ科スミレ属(Viola:ビオラ)の野生スミレ(Viola tricolor:ビオラ・トリカラー)や、その近縁種をもとに、長年にわたって交配・選抜された園芸植物です。

ビオラは見た目や色のバリエーションが豊富なため、多くの品種が存在するように見えますが、植物品種としての登録はされておらず、改良された無数の品種群が、ひとまとめに「ビオラ」という名称で販売されていることが多いです。

秋植え・春植えどちらでもOK

春植えなら初夏に、秋植えなら翌年春に、小花がたくさん咲いて使い勝手の良いビオラ。※管理人撮影

北海道では、ビオラは秋にも春にも植えつけが可能で、どちらの時期でもしっかり定着します。

秋に植えると、雪が降るまでにある程度株が充実し、早春に花を咲かせてくれます。
一方、春に出回る苗を植えても、しっかり根づいて夏を越し、越冬し、そのまま翌年も咲き続けます。

管理人の庭では、秋植え・春植えのどちらの株も多年草として残っており、明確な差はなく、元気に育っています。

「ビオラの耐寒温度は-10℃」といった情報を見かけますが、管理人の住む北海道・道東で越冬できているのですから、-20℃近くあるいは、それ以上あるはず!(•̀ᴗ•́)و

デージーなどもそうですが、一般的に言われているより耐寒性が高く、北海道で越冬できる草花は多いと感じています。

種から・こぼれ種から育つ

ビオラは、春に種をまくと、6月ごろに開花が始まり、開花後にできた種が落ち、こぼれ種からも自然によく発芽します。

砂利道からこぼれ種で発芽したビオラ
庭の砂利道からでも発芽してくる強健さに驚きます。※管理人撮影

こぼれ種であちこちから出た苗は、好きな場所に植え替えたり、ポットに移植してお友達におすそ分けしたりしています。

管理人の庭では、種まき・苗植え・こぼれ種のいずれの方法でも定着しており、毎年自然に花が増えています。

植えっぱなしで手間いらず

ビオラは、特別な管理をしなくても毎年美しい花を咲かせてくれます。

例えば、花がらを摘まなくても、自然に草姿が整います。花がらつみの手間がないため、こぼれ種で増えやすいのも嬉しいです。

乾燥にも強く、肥料を与えなくても綺麗に咲いてくれます。

南側の庭に植えたビオラは、一日中日光にさらされるため、真夏だけは少し葉が傷みますが、それでも秋には落ち着き、越冬してまた翌年に元気な姿を見せてくれます。

半日陰にも植えてありますが、傷みもなく、かなり調子が良いですね。

6月1日の様子:こぼれ種で発芽した苗を秋に移植し、越冬して春を迎え、次から次へと花が咲きます。※管理人撮影

ビオラは病害虫にも強く、虫食いなどはほぼ皆無。初心者さんでも安心して育てることができる、管理人イチオシの花です。

主役にも脇役にもなる万能さ

白いビオラ。花の形は同じでも、色が違うだけで印象が大きく変わるので、使い勝手の良い花です。※管理人撮影

ビオラは、品種によって色や雰囲気が異なり、主役としても脇役としても活躍できます。

単色でまとめれば引き締まった印象になり、複色をミックスすれば華やかさを演出できます。

花壇の中央にまとめて植えれば目を引く存在になり、白いビオラなら、花壇の縁取りや他の植物の足元に配置すれば自然に引き立て役になります。

4月中旬~下旬にかけて開花が始まるので、早春に咲き始める球根植物や宿根草との組み合わせにも向いています。

また、株がよく広がるため、密植すれば地面を覆うようなグラウンドカバーとしても使えます。

雑草たちに負けじと、密集して咲いています。※管理人撮影

ビオラは地上部が枯れることなく越冬します。そのため、早春から生育が始まり、まだ雑草がはびこる前の早い段階から雑草防止として活躍してくれます。

ビオラは草丈が低く、ほかの草花を邪魔せず、コンパクトな株姿は鉢植えにも適しており、単体でも花数の多さゆえに豪華ですし、寄せ植えの一部に加えるだけでも彩りが加わります。

さらに、ビオラは園芸種でありながらも、どこか野性的で、庭を自然な雰囲気にしてくれます。

北海道だからこそたくましさが活きる花

管理人の庭では、今でこそ、ビオラは完全に多年草として定着していますが、初めのうちは「なぜ咲き続けているのか分からない」と戸惑うほどでした(笑)。

けれども北海道では多年草だと分かり、それが嬉しくて、お友達にビオラの苗をおすそわけしたのですが、「一年草だと思っていた」と、秋に抜いてしまったそうです Σ(゚д゚lll)ガーン

こぼれ種から発芽したビオラをポットに移植し、ある程度育ててから、知人にあげたり庭の好きな場所に植え替えています。※管理人撮影

「多年草だから」と伝えてはいたのですが、本州基準の情報がそのまま広まっているためか、なかなか信じてもらえません…(´・ω・`)
加えて、北海道では一年草を植える文化が根強く、一年草は、秋には綺麗に抜いて花壇を整理します。そういった習慣もあり、ビオラも「秋には枯れるもの・抜くもの」と思われていたのかもしれません。

それだけ、“多年草としてのビオラ”はあまり知られていないということですね…。

でも、ビオラは抜かずに残しておけば、次の年も、その次の年も、そのまた次の年も咲いてくれる、頼もしい花であり、北海道の庭で大活躍する万能な花なのです。
そしてそれは、北海道だからこそ、そのたくましさが活きる花なのです。

ぜひ、あなたのお庭でも、ビオラのたくましい姿を感じて欲しいです!

この記事が、北海道で多年草ガーデニングを目指している方の参考になれば嬉しいです。

👉 他にも、北海道で育てやすい植物を「多年草・宿根草」のカテゴリーで紹介しています。