病気の種類と対策

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こんにちは!kikoriです。北海道・道東で趣味のガーデニングをしています。このページでは植物の病気と種類、対策などをお話します。

病気に侵されてしまっては、せっかくのガーデニングも家庭菜園も、残念になってしまいますよね。病気の疑いがあるときは、すぐに対処することが大切です。病気の種類と植物の症状、対策を知っておくと役に立ちます。

病気に侵されないために

病気はある程度、未然に防ぐことができます。kikoriは、なるべく薬剤の使用をせず、日々気を付けることで対応していることがほとんどです。

植物の病気の原因は、ウイルスカビによるものです。病原菌は、枯れた花や葉、軟弱に育った植物に感染します。また、コナジラミやアブラムシはウイルスを媒介します。

植物が病に侵されてから対策を講じるより、病気に侵されない環境作りが大切です。そのために日頃からできることはいくつかあります。

①元気な苗を選ぶ、元気な苗を育てる

元気な苗は生育が良く病気に侵されにくいです。自分で種まきして苗を育てる場合も同じく、元気な状態が保てるよう、今一度植物の育て方の基本を見直してみましょう。
▶▶苗の選び方

②薬剤の散布を行う

一番効果的なのは薬剤の散布です。病気になりやすい植物などは、事前に予防として薬剤の散布を行うと病気になりにくいです。

③花がら摘みをこまめに行う

種類によっては花がらを放置していると、そこに雨が溜まったり、水やりのときに水がかかったりして、そこから病気を誘発する原因になってしまいます。

④風通しを良くする

樹木や草花の枯れた葉や込み合って風通しが悪くなっている枝や茎は、葉を切ったり、枝や茎を切ったりして風通しを良くすることで、カビやウイルスを防ぎ、病気に侵されにくくなります。

⑤草取りをする

草取りをある程度しましょう。完璧を目指そうとせず、風通しが悪くなっている場所や背が高くなっている草は取り除きます。草に栄養を取られないようにするためです。植物は元気でいれば病気に侵されにくくなります。

⑥コンパニオンプランツを植える

コンパニオンプランツとは、病気を防ぐ目的や野菜の味を良くするために一緒に植える植物のことです。害虫が嫌がる香りや成分を発するので、害虫を寄せ付けにくくしてくれます。「共栄作物」「共存作物」とも呼ばれ、植物の育成を助ける良い効果が期待できます。積極的に取り入れましょう。コンパニオンプランツについては、「薬剤に頼らない方法」で詳しくお話します。

⑦病気の有無をチェックする

病気の植物は、花や葉、茎や根などのどこかしらに症状が出ています。草花の病気を発見するには、日々の観察が大切です。以下のことに注意しながら毎日よく観察しましょう。

①葉の色が薄くなったり白くなったり、黒や灰色に変色していないか
②葉が溶けていないか、膨れていないか
③花や葉に斑点ができてはいないか
④植物の上部だけがしおれてはいないか
⑤植物に凹みや穴はあいていないか
⑥イボや瘤はできていないか

病気に侵された植物は、少しづつ弱ってきます。ガーデニングを始めたばかりの初心者さんは、病気のせいで弱っていることに気づかず、植物の元気が無いからと、水をたくさんあげたり、肥料をあげたりしてしまいがちです。

病気で弱っている植物に水や肥料を与えると逆効果で、植物はもっと弱ってしまったり、疲れさせてしまったりして、最後には枯れてしまうこともあります。

植物の弱っている原因が何なのか、見極めてから対策をしてあげましょう。それには毎日の観察が欠かせません。病気になっていないか、葉の色や枝ぶりなどを良く観察しましょう。

病気の種類と時期と対策

灰色カビ病

4月~11月。茎や葉が溶けて腐り、灰色のカビに侵されます。花は赤い斑点や白い斑点が見られ、進行すると褐色に変化して腐り、灰色のカビに侵されます。

灰色カビ病の画像
灰色カビ病

対策 灰色カビ病は、湿度が高いと発生しやすいです。水のやり過ぎに注意し、風通しを良くしておくことで防ぎましょう。

もち病

3月~10月頃、雨が続いて日照時間が少ないと発生し、葉が黄緑色➡赤みを帯びる➡葉が白く覆われ焼いたお餅のように膨れ、最後には乾燥して枯れてしまいます。ツバキ類、ツツジ類にのみ発生するカビによる病気です。

もち病気の画像
もち病

対策 病気になる葉の数は少なく、一度にたくさん感染することはない。発病したら、発病した葉を早めに摘み取る。

立ち枯れ病

4月~11月。ほとんどの植物に見られるカビによる病気です。高温多湿や水はけの悪い土壌に植えていると発生しやすくなります。目立った症状は見つけにくいのですが、育成不良が続き、葉がすべてしおれて下を向くなどの症状が見られます。最後は黄色くなって枯れていきます。被害も拡大しやすく、かかるとやっかいな病気です。

立ち枯れ病の画像
立ち枯れ病

対策 土壌に未熟な有機物があると発病しやすいので、草花を植え付けるときには、完熟の有機物を使うか、完熟してから植えるか、土壌を消毒してから植え付けます。必要なら土壌改良を行います。種は深く植えすぎないことです。

青枯れ病

6月~9月。野菜類に多く発生する病気。青枯菌を持っている植物、土壌から感染する。感染すると水分が吸えなくなるので、天気の良い日に茎と葉が一斉にしおれる➡夜や曇りの日になると戻る。というサイクルを一定期間繰り返して、いくら水をやっても回復せずにしおれたまま枯れていく。

青枯れ病の画像
青枯れ病

対策 高温や肥料のやりすぎ、植え替えなどが原因で発生するので、真夏の酷暑、猛暑に耐えられる場所に植えたり、肥料を与えすぎないことで対策します。感染すると回復が難しいです。植え替えは避けます。

炭疽病たんそびょう

4月~11月。原因はカビで、高温多湿の時期に発生、伝染しやすい病気です。野菜や果樹をはじめ、様々な植物に感染します。人間や家畜にも感染することがあるので気を付けます。ただし経口感染や傷口などから感染することがほとんどなので感染は稀だと言われています。黄緑色の小さな斑点から始まり、やがて葉全体が黄緑色になり穴があきます。

炭疽病の画像
炭疽病

対策 涼しい場所で管理し、雨に当たらないようできればハウスや軒下などが望ましいです。発生するとやっかいではありますが、ベンズイミダゾールが有効とされています。

根頭癌腫病こんとうがんしゅびょう

4月~11月。キクやダリアなどに見られ、地際の茎に大きな塊ができ、根が侵されて枯れる、ウイルスが原因の病気。手当の方法がないので、かかるとやっかいな病気です。

植物の枝が傷付き、それを修復するときにできる塊「カルス」と似ていますが、根頭癌腫病は、漢字の通り、根の頭にできる塊です。

対策 アブラムシやコナジラミを予防することでウイルスの媒介を防ぎましょう。感染力が強いので、感染したときは、株、土、鉢植えの場合は鉢も処分することが望ましいです。

害虫の種類と対策も合わせてご覧ください。

赤星病

4月~6月。バラ科ナシ属にみられる病気。北海道では姫リンゴなどに見られる。ビャクシン類とナシやリンゴなどの果樹の間を、交互に宿主とする菌が原因で感染します。初めは、葉にオレンジの斑点が見られ、その後、小さなタワシのような斑点ができる。

赤星病の画像
赤星病

対策 病気になった葉は、切り取ります。中間宿主のビャクシン類を植えていなければ感染しないので、姫リンゴの近くにビャクシンを植えないことで予防できます。

黒星病

4月~12月。バラ、ハマナスに見られるカビによる病気。葉、実に大小の黒い斑点ができる。ハマナスは比較的病気には強いですが、バラではよく見られる病気。高温多湿や窒素過多で発生率が高くなります。

黒星病の画像
黒星病

対策 感染して落ちた葉は、綺麗に取って処分し、風通しを良くすること、窒素過多にしないことで予防します。鉢植えは、雨に当てないよう軒下などで管理しましょう。

うどんこ病

4月~10月。ベゴニア、バラ、スイートピー、ペチュニア、ズッキーニ、キュウリなどに見られる。全体が、うどんの粉をまぶしたように見えることから付いた病名で、カビが原因です。症状がひどくなると光合成が阻害されるので枯れてしまいます。

うどん粉病の画像
うどん粉病

対策 病気になった葉は切り落とす。植物を密生して植えない。日当たりの良い場所に植える。うどんこ病になった野菜は、人体に影響はなく、収穫した実は食べられますが、味は落ちます。

さび病

4月~10月。カビが原因で鉄さびのような褐色の粉が発生する。幅広い野菜や草花に発生する。

さび病の画像
さび病

対策 病気に侵された葉は切り取り、風通しを良くして加湿を防ぐ。窒素過多にしない。

すす病

1年中。常緑樹に多く発生するカビが原因の病気。黒いすすのようなものが付く。害虫の排泄物が原因で病気が広がる。

すす病の画像
すす病

対策 アブラムシやカイガラムシなどの防除を行う。密生を避け、風通しを良くし、日当たりの良い場所に植える。

害虫の種類と対策も合わせてご覧ください。

植える場所が合っていない、間違っていることでも、植物は元気に育つことが出来ません。基本的なことを見直すことも大事です。

注意 病気になっている植物は、素手で触らないようにしましょう。人間に感染する病気もあるので、ゴールやマスク、手袋の着用をおすすめします。また、病気の植物を触ったあとで他の植物を触ると移ることがあるので、気を付けましょう。

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ガーデニングの基礎