①土づくり

kikori
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こんにちは!kikoriです。北海道・道東で趣味のガーデニングをしています。今回は、ガーデニングの基礎①土づくりについてお話したいと思います。

良い土・悪い土

良い土は団粒構造

植物を育てるとき、何より1番大事なことは「土づくり」です。「良い土」とは、「水もち、水はけ(排水性)の良い土」です。

庭に雨が降った後に水が引き、土が乾き始めているなら良い土です。

良い土かどうかは触って確かめることもできます。天気の良い日に庭の土を団子状に握ってみてください。良い土は、団子状にしてもつつくとすぐにポロポロと崩れる団粒構造だんりゅうこうぞうです。

団粒構造は、大小の土の塊の間に適度な隙間があり、空気や水分を通しやすい構造になっています。

良い土は団粒構造
良い土・悪い土

悪い土には有機物が少ない

握った土が崩れない場合は、粘土質です。文字通り粘土のような感触の土です。なぜ、そのような状態なのかというと、落ち葉や虫の死骸(有機物)が少ないからです。落ち葉などの有機物は、通気性、通水性を良くしてくれます。

悪い土=有機物が少ないと思ってください。

団子状にできず、サラサラとこぼれる場合は砂質です。保水力が低く、肥料も流れやすいので、こちらも植物は育ちにくいので悪い土です。

昔から良い土にはミミズがいると言いますよね。その理由は次項でお話しますが、ちゃんと理由があるんです。悪い土には、ミミズがいません。庭土を掘ってみて、ミミズが少ない・いないようであれば良い土とは言えません。

土壌改良の必要性

トーマス
トーマス

ところで、通水性や通気性が悪いと、どうしてダメなの?粘土質や砂質の土で植物は育たないの?土壌改良の必要性をもう少し詳しく知りたいニャ!

kikori
kikori

良い質問だね!
厳密に言えば育たない事はないんだけど、ヒョロヒョロしたり、花が咲かなかったり、結局枯れたり溶けたりしちゃうんだ。土壌改良した方が圧倒的に育てやすくなるよ。その理由を説明するね。

植物が元気に育つために

団粒構造の土には空気や水の通り道があります。空気や水の通り道には酸素があるので、植物は根から酸素や水分、養分を吸収することができます。団粒構造でないと、植物の根が酸素と水分、養分をうまく取り込むことができないので、植物は元気に育つことができません。

水はけが良く水もちの良い団粒構造の土にすることで、植物の根が酸素と水分、養分をうまく取り込むことができるようになります。

根は水分、養分を吸い上げ、酸素は植物が呼吸するために無くてはならないものです。根が元気でなければ植物は元気に育つことができません。植物が元気でいるために土壌改良が必要なのです。

ミミズが住める土づくり

団粒構造は、微生物やミミズの働きによってできていると言っても過言ではないでしょう。ミミズは、土の中を移動することで、土を耕してくれています。ミミズが耕してくれることで、酸素や水分の通り道ができます。

ミミズは、落ち葉や土の中の腐った根などの有機物を土ごと食べます。この時、微生物も一緒に食べています。ミミズに食べられた微生物は、ミミズの腸内で増殖して糞と一緒に排出されます。自然界では、このミミズの糞が団粒構造を作ってくれるというわけです。

植物の成長に必須とも言えるほど重要な、窒素・リン・カリウムは、糞と一緒に排出された微生物の働きによって、植物が吸収できる状態に作り出されます。ミミズと微生物は密接な関係にあるのです。

どんな生き物も、酸素と食べるものがが必要です。水はけが悪い土や水もちの悪い土は、酸素が少なく、有機物が少ないという証拠です。つまり、ミミズや微生物の食べる物が少ないので、ミミズや微生物が来ないのです。

微生物が住みミミズが住みやすい環境にするため、まずは基本用土を作りましょう!

チャッキー
チャッキー

ガーデニングを始めるなら、まずは庭土の状態をチェックするんだニャ!

基本用土づくり

基本用土は、草花、樹木、果樹など、ほとんどの植物に使う事ができるので是非、実践してみてくださいね。基本用土に使うのは、以下の2種類です。

赤玉土

火山灰土を粒上にしたものです。保水性、排水性、通気性、保肥性に優れているので土づくりに欠かせないメインの存在です。粒のサイズは色々ありますが、基本用土には中粒か小粒が適しています。

腐葉土

読んで字のごとく、腐った葉っぱです。広葉樹の落ち葉が主となっているものがほとんどです。排水性、通気性、保水性に優れています。また、肥料もちも良く、土の中の微生物を増やし活発にしてくれます。その結果、土の劣化を防いだり、土の活性化に役立ちます。

point 腐葉土を購入する際には、完熟のもの(葉の形がない)、小枝などが混じっていないもの、カビの生えていないものに注意して選んでくださいね。完熟だとすぐに草花を植えることができます。腐葉土について詳しくは「日陰の庭」でお話しています。

kikori
kikori

鉢植えやプランターの場合も、基本用土を作ってくださいね。限られた狭い空間の中では、植物にとって必要不可欠な水分や養分、酸素がどうしても不足しやすくなるので基本用土は必須です。

※基本用土は、水生植物やラン、多肉植物、サボテンなどには適していません。それぞれ専用の土を使う方が圧倒的に育てやすくなります。

Point 庭が広い場合は、広範囲を一気に土壌改良しようとせず、植物を植える時に、その場所だけ基本用土にして、植えるたびにだんだんと庭全体の土を良くしていくと良いです。

市販の培養土

kikoriは、ガーデニング初心者の頃、土づくりの配合が分からなかったり、とりあえず的な感じで、市販の培養土使うことが多かったのですが、これが意外と使いづらかった!

基本が分かっていない状態だったので、市販の培養土でうまくいかなかったときに、意味がわかりませんでした(苦笑)。基本を学んだ上で市販の培養土を使うのは、使い勝手が良くておすすめです。

市販の培養土は色々な素材が配合されていて、便利ではありますが、デメリットもあります。配合されている素材の種類や割合によっては軽すぎたり、重すぎたり、乾きすぎたり、保水しすぎたりと、意外に扱いが難しく、植物がうまく育たない場合があります。

そんなときは、赤玉土を3割ほど混ぜてみてくださいね。丁度良い土になりますよ。

でも、ガーデニング初心者さんこそ、基本用土を作って欲しいと思っています。

地球に優しい土づくり

生物由来の有機物を混ぜる

水はけの悪い庭、水もちの悪い庭、どちらも基本用土を作って改良するのが一般的ですが、地球に優しい、環境に配慮した庭作り、土づくりを目指すなら、とにかく庭の土に生物由来の有機物を混ぜることが大切です。kikoriの庭も、できるだけ化学肥料を混ぜることは避けて、生物にお任せする地球に優しい土づくりをしています。

生物由来の有機物とは、刈った草、落ち葉、剪定した花や枝、野菜クズ、腐葉土、牛糞、鶏糞などです。

良い土はふかふかで黒い

生物由来の有機物が多い土は、耕すとふかふかしていてます。ふかふかの土には、ミミズや目に見えない微生物がたくさんいて、虫の糞や死骸、落ち葉などを分解して土化してくれています。自然界ではこうした微生物の働きによって有機物の多い良い土になります。生物由来の有機物の多い良い土は黒色です。

お財布にも優しい土づくり

生物由来の有機物のうち、刈った草、落ち葉、剪定した花や枝、野菜クズ、など、買わずに使えるものを利用すれば、お財布にも優しいですね。色々な種類を混ぜることで、色々な種類の微生物が発生し、数も増えていき、自然でとても良い土になっていきます。

粘土質や砂質の土も、生物由来の有機物をとにかくたくさん混ぜることで、良い土になります。

トーマス
トーマス

なるほど!広いお庭は草取りも大変だけど、ちゃんと微生物が分解してくれるんだニャ!捨てずに活用できるんだニャ!家計にも地球にも優しい土づくり、とっても素敵だニャン!

我が家では、草置き場を一ヵ所作って、そこにどんどん重ねていくだけですが、3ヵ月くらい経つと下の方は黒く、ふかふかの良い土になっています。少し時間はかかりますが、出来上がったふかふかの土を両手に持ったとき、とっても嬉しく幸せな気持ちになります💛

土のPHを理解しよう

PHとは

土壌の性質は大きく分けて酸性中性アルカリ性です。これを1~14までの数字で表したものがPHです。PHは、ペーハーまたはピーエイチと読みます。1に近いほど酸性が強く7が中性、14に近いほどアルカリ性です。

土壌の性質を表すPHの数字
土壌の性質を表すPH

植物によって好みのPH値があり、一般的な草花の多くは弱酸性~中性を好みます。

例えばブルーベリーは弱酸性を好みます。アジサイは弱アルカリ性だと赤系の花が咲き、弱酸性だと青系の花が咲き、中性だと紫色の花が咲く。といった感じです。

トーマス
トーマス

僕の家のアジサイは青色だから、土壌のPHは弱酸性ということだニャ!

青いアジサイと土壌のPH
庭植えの青いアジサイ
チャッキー
チャッキー

なるほど!そうだったのニャー

PHはそこまで重要じゃない

PHは、必ずしも合わせる必要は無く、中性であればほとんどの植物が育ちます。もちろん、PHを合わせてあげることで、より元気に最大限の育成が望めますが、あくまでもPHは応用編と考えておけば良いでしょう。

kikori
kikori

赤玉土のPHは6.0、腐葉土のPHは7.0と弱酸性と中性なので、基本用土ではPHの心配も調整も不要です。

マメ知識 日本の土壌は基本的に弱酸性です。その理由は、酸性雨と微生物の影響で土壌は何もしなくても酸性に傾いていくからです。酸性に傾きすぎない限り、またアルカリ性に傾きすぎない限り、ほとんどの植物生育でPHを気にする必要はありません。