こんにちは!kikoriです。北海道・道東で趣味のガーデニングをしています。今回は、「日陰の庭しかない!植物が育たない!」と、悩んでいるガーデナーさんのために、日陰の③日陰に強い植物を選ぶをお話します。
植物選びを間違えない
割り切ることが大事
日陰に植える植物の大前提として「植物選びを間違えないこと」です。つまり「日陰に強い植物を選ぶこと」です。
「日陰に強い植物」とひと言で言っても、半日陰で育つもの、明るい日陰で育つもの、四方を囲まれたような暗い日陰でも育つものなど、それぞれ好みの光量があります。
僕は、派手で豪華な色彩の花を植えたいんだニャ~
育つことは育つけど、日向エリアと同じようには育たないので、それは仕方がないと割り切るしかないんだ。
日向エリアで育つような派手な色彩の一年草の花を、日陰に植えたい、花を咲かせたい。と思うこともあるでしょう。半日陰~明るい日陰であれば、育つことは育ちます。でも、花付きが悪くなったり、成長スピードが落ちたり、光量不足の場合は光を求めて間延びしたりします。そうなると、「なんだか上手くいかない」と悲しくなってきてしまいます・・・。
育つことは育ちますが、難易度が高くなってしまうので、とりあえず、一年草は除外して植物選びをしてみてくださいね。
そして、残念ながら四方を囲まれた日陰エリアだけは、日向エリアで育つような派手な色彩の花や豪華な花は、「かなり厳しい」と割り切ってほしいと思います。
一年草を植えたい気持ちは分かります!でも、日陰の庭を成功させたいなら、まずは「日陰に強い植物を選ぶこと」です。
日陰でも花や実を楽しめる
「日陰に強い植物」とは、日照量があまり必要ない、少ない光量で育つ植物のことです。
日陰エリアにはそういう植物が適しています。「山野草(さんやそう)」と呼ばれる植物と葉色を楽しむカラーリーフなどがそれに当たります。
その中でも花が咲くものや、実を付けるものなどがあり、意外に楽しめます。10年くらい前に比べると、日陰に強い植物の種類も増えてきているので、探せば結構、見つかります。
越冬できる植物を選ぶ
特に北海道では越冬できるかどうかも考慮しなければいけませんね。多年草、宿根草、球根などは北海道でも越冬できるものが多いです。毎年株が増えたり、大きくなる楽しみがあります。
そうは言っても「日陰の庭こそ土壌改良」でお話したとおり、日陰を好む植物は、基本的にどれものんびりと育つので、植え替えや株分けなどを頻繁に行わなくて良いですし、花がら摘みや草取りも、のんびりになります。越冬できる草花は、春になれば勝手に出てきてくれるので、日向の庭のように手入れが忙しすぎるといったことがないのが嬉しいですね。
kikoriは、元々シェードガーデンはあまり好きではありませでした(苦笑)。でも、不満を言っても始まらないので「今ある環境で、いかにしてガーデニングを楽しむことができるか?」この気持ちが大事だと気付いてからは、シェードガーデンも楽しめるようになりました。
かなりたくさんの種類があるので、ここでは越冬できるカラーリーフ、山野草、日陰に強く花が咲く植物、日陰に強く実のなる樹木の代表的な種類をいくつか、kikoriのおすすめをご紹介しますね。
おすすめのカラーリーフと山野草
カラーリーフとは、一般的な「グリーン」の葉っぱではなく、斑入りやシルバー、銅、赤、黄などカラフルな葉色をした植物のことです。山野草とは、山や野に自生している植物の中で、観賞価値の高い植物の総称です。
ヒューケラ
kikoriが是非、取り入れて欲しいのがヒューケラです。半日陰はもちろん、明るい日陰、四方を囲まれたような暗い日陰でも工夫すれば育ちます。
赤、紫、緑、オレンジ、茶色、黒、斑入りなど、下の写真のように色とりどり♪カラーバリエーションが豊富ですし、そこそこボリュームもあって丁度良い感じに大きくなります。可憐な花も咲きます。豪華な花は咲かなくても、じゅうぶん見栄えがするカラーリーフ。
耐寒性はマイナス15℃くらいまで。北海道ではやや心配ですが、大丈夫な場合がほとんどです。kikoriの庭は道東なので冬期にマイナス20℃くらいになる日がたまにありますが、それでも越冬できています。北海道でも越冬できる貴重なカラーリーフです。冬は地上部が枯れますが、根っこは生きていてるので春にまた芽吹いて年々株が大きくなっていきます。(宿根草)
ヒューケラは、育つとボリュームは出ますが、そこまで大きくならないので、花壇の手前~中ほどに植えると良いです。
実は、kikoriは、本州にいた頃は、ヒューケラが好きではありませんでした(苦笑)。だって本州では、あえてヒューケラを選択する理由がなかったからです。でも、北海道に来てからは、北海道で育つ、越冬できる植物を選ぶのに苦労したので、ヒューケラを選択することになったのです。植えてみると「あら?案外可愛い!」と、今ではお気に入りで、たくさんの種類を集め中です(笑)。
point カラフルなので、まとめて植えても良いし、差し色に使っても良いし、植え方を工夫すると色々な楽しみ方ができます。シェードガーデンの引き立て役として使ってみてくださいね。
ギボウシ(ホスタ)
ギボウシ(ホスタ)もヒューケラと並んで日陰の庭の代表植物と言えます。半日陰はもちろん、明るい日陰、四方を囲まれたような暗い日陰でも育ちます。山野草と言われることもありますし、カラーリーフと呼ばれることもあります。
品種が多く、小型~超大型のビッグサイズまであり、葉色はシルバー系やブルー系、斑入りなど様々で、すぐには決められないほど目移りしてしまいます。
耐寒性はかなり高いです。マイナス15℃以上あるものがほとんどなので北海道でも問題なく育ち、越冬できます。ヒューケラ同様、冬は地上部が枯れますが、根っこは生きていてるので春にまた芽吹いて年々株が大きくなっていきます。(宿根草)
大型のタイプでは3年くらい経つと、かなり存在感が出てくるので日陰の庭の主役にしても良いですね。小さいタイプは樹木などの株元に植えると良いです。
品種名も素敵なのが多いので選ぶときの楽しみになります。フランシス・ウイリアムズ、ファイヤーアイランド、ダンシング・クイーン、クイーン・ジョセフィーヌ、トワイライト、ジュラシックパーク、ダイアナ・リメンバード、ポップコーン、ビッグママetc・・・
kikoriの庭では超大型のビッグダディ、エンプレスウーの他に中型、小型、斑入りなどを樹木の下などに植えています。白や薄紫色の花が咲きます。是非、お気に入りのギボウシを見つけて楽しんでくださいね。とりあえず、日陰の庭にヒューケラとギボウシ(ホスタ)は外せないでしょう!是非、取り入れてみてくださいね。
point 一種類ではなく、色々なサイズ、色々な品種を植えると庭に動きが出て面白いですよ。
ヘデラ(アイビー)
ヘデラ(アイビー)もおすすめです。匍匐性でつるを伸ばしながら成長していきます。花壇から垂れ下がる姿が素敵ですね。
耐寒性の低いタイプもありますが、ヘリックス種は耐寒性が高いので、北海道ではヘリックス種がおすすめです。耐陰性が強いので、暗い日陰の庭でも重宝しますよ。ホームセンターでもたくさんの種類が置いてあります。
暖かい地域では常緑で越冬しますが、北海道では落葉することが多いようです。(多年草)
point 葉色がノーマルタイプのものばかりを選ぶと、暗い印象になってしまうので、斑入りや明るい葉色の植物を混ぜるように植えると明るく見栄えも良くなります。
フッキソウ
フッキソウは、北海道に自生する山野草です。雪の下でも緑を保ったまま越冬します。斑入りの品種もあるので両方を植えるとバランスが良くなります。(常緑多年草)
フッキソウは茎が丈夫なので、雪の重みで茎が折れる心配もほとんどなく、春から秋まで旺盛に育ち、年々、葉を増やしていきます。繁栄や祝福の象徴ともされるため、感じでは「富貴草」と書き、縁起の良い植物として愛されています。ホームセンターでも手に入るでしょう。
おすすめの花が咲く植物
半日陰~日陰でも花を咲かせる植物は意外と多いです。園芸品種も良いですが、原種系、山野草の中にも可愛らしい草花は、たくさんあります。
オダマキ
オダマキは春から初夏に可愛らしい花が咲きます。北海道にはミヤマオダマキが自生しています。高温多湿が苦手なので日陰~半日陰、明るい日陰がピッタリです。kikoriの北側の庭では、エゾマツの下に植えています。日陰でこれだけ花が楽しめる植物は、そうないでしょう。
オダマキは、ある程度ボリュームもあり、花色は、赤、ピンク、紫、青、白、黄、チョコレートなど、バリエーションが豊富です。花もよく咲くので是非、取り入れてみてくださいね。冬は地上部が枯れますが、根っこは生きていてるので春にまた芽吹いて毎年咲いてくれます。(宿根草)
種を取って増やすこともできますし、こぼれ種で増えることもあります。kikoriの庭には、もともと北側の結構暗い日陰に勝手に生えていたものと、ご近所さんからいただいた種を蒔いたものが植えてあります。色々な品種を植えると交雑して面白い花色が出てくることもあるそうなので、kikoriもやってみようと思います。
結構暗い日陰では、成長は遅くなり、花付きは少し悪くなりますが育ちます。
ペンステモン
ペンステモンは、耐寒性の高い宿根性多年草です。めちゃくちゃお気に入りです!色は派手なのに、ナチュラル感が良い感じです。
花色は、白、ピンク、紫、黄色、ブルーなど色々あります。日向~半日陰で育つ植物なので、かなり暗い日陰では育ちにくいです。半日陰、明るい日陰の場合は、是非、取り入れてみてくださいね。
ミヤコワスレ
ミヤコワスレは、耐寒性のある野菊の仲間です。暑さが苦手なので、北海道では育てやすく、半日陰~日陰にピッタリな花だとkikoriは思います。青やピンク、白の花色があります。原種がミヤマヨメナ(山野草)なので、いかにもナチュラルな雰囲気が漂いますね!おすすめです。
アネモネ・シルベストリス
アネモネの原種。アネモネと言えば球根というイメージかもしれませんが、シルベストリスは宿根性多年草です。耐寒性が高いので北海道でも越冬します。半日陰が適していて、花色も白なので、シェードガーデンが明るくなります。春から一斉に咲き始め、秋頃までぽつぽつと咲いてくれます。可憐な姿がなんとも可愛いらしいです。
おすすめの樹木
紅メギ
やっと見つけた!樹高が低くて、ボリュームがあって、実がなって、日陰で育つ、耐寒性のある樹木!(笑)
紅メギは、メギの一種で、深い銅色の葉が美しいです。秋から冬には真っ赤に紅葉し、赤い実が付き、その後、落葉します。この実は人間が食べると中毒を起こしますが、鳥たちは食べにやってきます。剪定にも強いです。
最終樹高は2m程と大きすぎず、小さすぎないので丁度良いですね。ただ、葉張りは結構ボリュームが出るので敷地に余裕があった方が良いですね。新枝にはマーブル状にピンク色の斑が入ります。
kikoriは北側の庭に植えてありますが、ある程度のサイズ感と色も派手なので、遠くからでもかなり目立ちます。日陰のカラーリーフとして大活躍してくれます。メギは、本来は日向が好ましいのですが、半日陰でも育ちます。
アルプス乙女
ピンポン玉サイズのりんごが成る、りんごの木です。kikoriは地元のホームセンターで5月に苗木を買いました。やっぱり地元で買うと気温差で痛むことが無いので良いですね。最終樹高も2mくらいと低く、葉張りも小さいので、小さなお庭の方も、取り入れやすい樹木です。
kikoriの庭では春以降、半日陰になる場所に植えていますが、花も咲き、実も収穫できました。酸味が強いですが、しっかりりんごの味がしますよ。
姫リンゴやミニリンゴと言われることもありますが、種類が違いますので「アルプス乙女」のネームプレートが付いているものを選んでくださいね。