害虫の種類と対策

kikori
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こんにちは!kikoriです。北海道・道東で趣味のガーデニングをしています。このページでは、害虫に侵されない環境づくり、種類と対策などをお話します。

害虫に侵されてしまっては、せっかくのガーデニングも家庭菜園も、残念になってしまいますよね。害虫の疑いがあるときは、すぐに対処することが大切です。害虫の種類と植物の症状、対策を知っておくと役に立ちます。害虫の写真を掲載しています。苦手な方はご注意ください。

害虫に侵されないために

植物が害虫に侵されてから対策を講じるより、まずは害虫に侵されない環境作りが大切です。そのために日頃からできることはいくつかあります。

①風通しを良くする

樹木や草花の枯れた葉や込み合って風通しが悪くなっている枝や茎は、葉を切ったり、枝や茎を切ったりして風通しを良くすることで、害虫に侵されにくくなります。

②草取りをする

草取りをある程度しましょう。完璧を目指そうとせず、風通しが悪くなっている場所や背が高くなっている草は取り除きます。草に栄養を取られないようにするためです。

③薬剤の散布を行う

一番効果的なのは薬剤の散布です。害虫被害に合いやすい植物などは、事前に予防として薬剤の散布を行うと害虫被害が抑えられます。

④コンパニオンプランツを植える

コンパニオンプランツとは、害虫を寄せ付けにくくするために一緒に植える植物のことです。害虫が嫌がる香りや成分を発するので、害虫を寄せ付けにくくしてくれます。害虫を寄せ付けにくくする他にも、病気を防ぐ目的や野菜の味を良くするために一緒に植えます。「共栄作物」「共存作物」とも呼ばれ、植物の育成を助ける良い効果が期待できます。積極的に取り入れましょう。コンパニオンプランツについては、「薬剤に頼らない方法」で詳しくお話します。

⑤害虫の有無をチェックする

害虫は、見た目で分からない、発見できない場合もあります。害虫は、植物の花や葉、茎や根などを食べてしまうので、どこかしらに症状が出ています。以下の項目をチェックしながら観察してみましょう。

①葉に穴が開いていないか
②葉は白くなっていないか
③葉の表だけでなく裏に虫はいないか
④花が食べられたり変色していないか

害虫に食べられた植物は、少しづつ弱ってきます。ガーデニングを始めたばかりの初心者さんは、害虫のせいで弱っていることに気づかず、植物の元気が無いからと、水をたくさんあげたり、肥料をあげたりしてしまいがちです。

害虫で弱っている植物に水や肥料を与えると逆効果で、植物はもっと弱ってしまったり、疲れさせてしまったりして、最後には枯れてしまうこともあります。

植物の弱っている原因が何なのか、見極めてから対策をしてあげましょう。それには毎日の観察が欠かせません。害虫の被害がないか、害虫はいないか、葉の色や枝ぶりなどを良く観察しましょう。

害虫の種類と時期と症状と対策

ハダニ

4月~11月に葉の裏に寄生し針を挿して汁を吸うので葉の色が悪くなり、葉が黄色や白い点になっていく。ハダニは黒いので黒く見えることもある。高温多湿を好むので北海道でも雨が続いたり気温、湿度ともに高い日は注意します。

葉に寄生したハダニ
ハダニ

対策 牛乳を2倍~3倍に薄めて葉にスプレーする。牛乳が乾いたときにできる膜でハダニを窒息させる効果を狙う。ハダニ用の薬剤を秋に散布すると翌年の防除に効果がある。

ハマキムシ(葉巻虫)

4月~10月に葉を丸めて中に空間を作り、そこに潜んで葉や芽を食べる。葉がクルクルと巻かれているので発見しやすい。被害が拡大しやすいので早めの対処を。

ハマキムシ(葉巻虫)が寄生した葉
ハマキムシ

対策 葉の中に潜んでいるため浸透性の薬剤オルトラン粒剤を根元に散布し、根から成分を吸収させ、葉を食べた害虫を駆除する。

センチュウ(線虫)

5月~10月頃、土の中にいるため、確認することが難しい。見た目に害虫がいないのに花が咲かない、育成が悪い、枯れる、といった症状があればセンチュウを疑います。

対策 連作(同じ場所に同じ植物を2年以上連続で植える事)をしない。土壌を日光消毒する。コンパニオンプランツのフレンチマリーゴールドを植える。センチュウにはネマトリンエースが効果的。

ナメクジ

湿度の高い時期に多い。新芽や若葉、花びらなど柔らかい部分を食べます。kikoriはラベンダーの新芽を食べられました!

ナメクジの画像
ナメクジ

対策 見つけ次第、箸などでつまんで除去する。ビール、コーヒーかすを置く。ナメトックス、スラゴ、グリーンベイトなどが有効。

カタツムリ

ジメジメした暗い場所に発生する。土を掘ると出てくる。kikoriの庭では1番良く見る。

カタツムリの画像
カタツムリ

対策 見つけ次第、除去する。ビール、コーヒーかすを置く。ナメトックス、スラゴ、グリーンベイトなどが有効。

カメムシ

5月~10月頃に発生。強烈な匂いで有名。果実や花の蜜を汁を挿して吸う。黄緑色や茶色、黄緑、茶色が混ざった色の個体がいる。kikoriの庭でも見かけますが、多くはありません。

カメムシの画像
カメムシ

対策 ベランダを清潔に保つ。風通しを良くする。カメムシの活動が鈍る朝夕の気温の低い時間帯に、植物をゆすってカメムシを落とし、殺虫剤の使用か、ハッカ油をスプレーする。ミント系のコンパニオンプランツを植える。

コナジラミ

4月~10月。草花、野菜などに寄生して汁を吸うので葉が白くなったり縮れたりする。

コナジラミの画像
コナジラミ

対策 牛乳1:水1で混ぜた液剤をコナジラミにスプレーすと窒息する。オルトラン粒剤を根元に散布する。コナジラミは黄色に集まる習性があるので黄色の粘着板を設置する。

グンバイムシ

4月~10月頃、葉の裏に群がって汁を吸う。葉の表にカスリ状の斑点が見られる。

グンバイムシの画像
グンバイムシ

対策 枝や葉を間引き、風通しを良くする。オルトラン液剤を葉の表裏に散布する。オルトラン粒剤などの浸透性薬剤が効果的。

スリップス(アザミウマ)

4月~11月に新芽や花、葉に寄生して汁を吸う。葉はかすり状の食害が見られる。花が咲かなくなったり、奇形になったり、茶褐色に変色したり、シミになったりする。

スリップス(アザミウマ)が寄生した葉
スリップス(アザミウマ)

対策 オルトラン粒剤を散布する。

毛虫、青虫

4月~10月に見る蝶や蛾の幼虫。葉、花を食べるので葉に穴が空いたり花が欠けたりする。

蝶の幼虫の画像
蝶の幼虫

対策 割りばしでつまんで除去する。オルトラン粒剤を散布する。

アブラムシ

4月~11月。芽やつぼみ、茎、葉の裏などに寄生して汁を吸うので葉の色が黄色っぽく変色する。ウイルス性の病気にかかることがあるので見つけたら早めに駆除する。アブラムシの周りにはアリがたくさん群がっているので分かりやすい。

アブラムシと蟻の画像
アブラムシと蟻

対策 牛乳、木酢液などをスプレーする。ワセリンを塗って窒息させても良い。オルトラン粒剤を散布する。鉢植えの場合は、薄めた台所洗剤などをスプレーして、数分置いてから洗い流すと、ある程度駆除できる。

カイガラムシ

1年中見られる。季節や種類によって見た目が少し異なりますが、枝に白い貝殻状のものが付く。粉を吹いたような見た目。

カイガラムシの画像
カイガラムシ1
カイガラムシの画像
カイガラムシ2

対策 カルホス、スミチオン、オルトラン粒剤を散布。

エカキムシ(ハモグリバエ)

4月~10月、葉に絵を書くように移動しながら食べるので、葉が白っぽい模様のように変色する。

エカキムシ(ハモグリバエ)に食べられた葉
エカキムシ(ハモグリバエ)

対策 食害の先にいるので、見つけ次第、つぶして駆除するか、オルトラン粒剤を散布する。

ミノムシ

3月~9月、枝や松の葉で作ったミノの中にいる。移動しながら春先から夏に樹木の葉を食べる。食害が酷く、木が枯れることもあるので見つけ次第、駆除する。

ミノムシの画像
ミノムシ

対策 見つけ次第、取り除く。スミチオン乳剤を散布する。

オルトラン粒剤は、色々な害虫に効くので1つ持っておくと重宝します。薬剤は、とにかく早い時期に散布するのがポイントです!

薬剤の使い方

薬剤を使用する時期

春になり、暖かくなると害虫が一斉に発生します。秋までに駆除できなかった害虫は、卵やさなぎの状態で冬を越します。成虫のままで冬を越すものもいますが、樹皮の割れ目や落ち葉の裏などに潜んで春を待っているのです。

秋にしっかりと防除を行うことで、春以降の害虫の大量発生を防ぐことができます。

家庭菜園

家庭菜園など私たち人間が食べるものは、収穫直前の薬剤散布は避けます。苗や新芽のうちに薬剤を使うことで、収穫時期に薬剤が残らないようになっています。

薬剤散布のポイント

薬剤は適期に使用すれば少ない量で害虫を駆除することができます。害虫が発生する春頃から発生期にかけて薬剤を使用しましょう。

既に被害が広がってしまっている場合、害虫には接触剤を使うと早く駆除できます。接触剤は、害虫の体に薬剤の成分が直接触れて駆除できるスプレーなどです。

薬剤を使用する時の注意

・風の強い日は避ける
・ゴーグル、マスク、手袋を着用する
・犬の散歩コースに近い場所などは避ける
・散布の際にはご近所さんにお知らせする
・同じ種類の薬剤を使い続けると害虫に抵抗力が付くので翌年は別の薬剤を使用する
・薬剤散布後は、器具や手をよく洗う
・薬剤は直射日光の当たらない涼しい場所で保管する

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ガーデニングの基礎