①日陰の種類とレベル—光環境を知ることが成功の第一歩

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イントロダクション用デザイン画像 日陰の庭の基礎では、初心者から中級者に必要な知識を網羅し、日陰で植物を健康に育てるための重要なポイントを解説しています。この記事では、「日陰」「明るい日陰」「半日陰」の特徴や光環境を見極める方法について詳しく解説するとともに、環境に応じた植物選びや日陰の庭づくりの工夫を具体例を交えて紹介します。また、日陰特有の魅力や、より豊かな庭を実現するための実践的なヒントもお届けします。
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「暗い・育たない・残念」な先入観を捨てる

1. 日陰でも植物は育つ
2. 日陰の庭の魅力
3. 日陰の庭を極めてレベルアップ

「日陰じゃ植物が育たない!」と思っていませんか?でも、安心してください。日陰でも育つ植物はたくさんあります。また、少しの工夫で素敵な庭を作ることができます!

日陰の庭には「暗い」「植物が育たない」「何を植えてもダメ」といったネガティブなイメージを持つ方が多いかもしれません。管理人も初めは日陰の庭に対して消極的でしたが、日陰には日陰なりの魅力があり、少ない光でも育つ植物や、日陰でこそ魅力を発揮する植物、日陰ならではの庭作りの楽しみ方があります。先入観を捨てて、日陰の庭を楽しむ第一歩を踏み出してみませんか?

日陰でも植物は育つ

  • 「日陰」にはいくつかの種類がある
    暗い日陰、明るい日陰、半日陰など、環境によって育てられる植物の可能性が変わります。また、常緑樹の下や落葉樹の下など日陰と言っても様々で、環境によっては日向向きの植物も育つ場合があります。
  • 工夫次第で育つ
    白いフェンスや白い鉢植え、明るい色の敷石、小物などを反射材として自然に光を取り入れ、植物に光を届ける工夫をすることで、うまく育つことも多いです。また、過密な樹木や生育不良な大型植物を選定、伐採することでも明るくなります。
  • 日陰で育つ植物
    日陰を好む植物は案外と多くあり、日向の植物に負けないくらい花付きの良い植物もあります。適切な選び方と組み合わせで、庭を美しく彩ることができます。以下は、日陰で楽しめる代表的な植物です。
    • 日陰:シダ類、ギボウシ、スズラン、ムスカリなど
    • 明るい日陰:ヒューケラ、ラムズイヤー、オダマキ、スイセンなど
    • 半日陰:アジサイ、シュウメイギク、カンパニュラ、チューリップなど

日陰の庭の魅力

  • 涼しさと落ち着きの空間
    日陰の庭は、夏でも涼しく快適な空間を提供します。また、穏やかで落ち着いた雰囲気は癒しを感じられる場所になります。特に北海道であっても、真夏の南側の庭は暑くて長時間過ごすのが厳しい日でも、北側の日陰の庭は驚くほど涼しく、とても過ごしやすいです。
  • 葉の美しさを楽しむ
    日陰~明るい日陰では、植物の葉の色や質感が主役になります。例えば、ギボウシの大きな葉やヒューケラのカラフルな葉は、カラーリーフと呼ばれ、花に負けないカラフルな葉色を楽しむ事が出来ます。これらは日陰や明るい日陰でこそ本領を発揮する植物です。
  • 植物の組み合わせで個性的な庭に
    日陰向きの植物を組み合わせて、葉の形や色のコントラストを楽しむ庭作りが可能です。例えば、シダ類とギボウシの組み合わせは、自然な景観を作り出します。

日陰の庭を極めてレベルアップ

日陰の庭を美しく見せる挑戦は、ガーデナーとしての腕を磨く絶好の機会です。限られた条件の中での創意工夫は、達成感もひとしお。日陰の庭をお持ちの方は、ぜひ、この機会にガーデナーとしてレベルアップしましょう。

  • 限られた条件が生む創意工夫:日陰という環境で可能性を追求することで、ガーデナーとしての視野が広がります。光が少ない場所でも育つ植物や、陰影を活かした庭作りを学ぶことで、新しい挑戦が可能になります。
  • 光と影が生み出す唯一無二の美しさ:日向の庭では得られない柔らかな陰影や、葉の透け感が作り出す繊細な表現は、ガーデニングの新たなスキルを開拓するきっかけになります。
  • 日陰ならではの試行錯誤がもたらす達成感:日陰と言う難しい条件の中で植物が元気に育ち、庭全体が調和したときの喜びは格別です。この経験を通じて、他の環境でも応用できる知識と自信が得られます。
🌱 まとめ:日陰の庭は、一見ネガティブに捉えられがちですが、先入観を捨てて、工夫を凝らした庭作りに挑戦することで、日陰の庭は驚くほど豊かな空間へと変化します!日陰の庭を極めることは、実はガーデナーの醍醐味でもあります。

🍃日陰の庭にはさまざまな種類(日当たりレベル)があります。それぞれの特徴を理解することで、植物の可能性が広がります。次は、日陰の種類(日当たりレベル)について詳しく見ていきましょう。

日陰の種類(日当たりレベル)は3つ

1. 暗い日陰
2. 明るい日陰
3. 半日陰

日陰と言っても一概に同じではないのが面白いところ。先入観を捨てて、家の周りや庭を、よくチェックしてみると意外な盲点がありますよ♪

日陰の区別に明確な定義はありませんが、大きく3つの種類(日当たりレベル)に分けることができます。それぞれの特徴を理解することで、日陰に適した植物選びや庭作りのヒントを得られます。

暗い日陰

北側。四方を壁で囲まれ、一日中暗く直射日光が全く当たらない場所。日陰の中で最も日当たりが悪く、植える植物はかなり限定されますが、工夫次第で随分良くなります。
詳しくは、[暗い日陰の庭で植物を育てる方法]で解説しています。

明るい日陰

北側。東側。南側で四方を囲まれている。壁や隣家、樹木などが無く、四方が開けている。または、南側だが四方を壁に囲まれている。一般的に日陰に強いとされる植物のほとんどを生育することができます。工夫次第で日向向きの花も育てることができます。
詳しくは、[明るい日陰で植物を楽しむ方法]で解説しています。

半日陰

東側。西側。午前中だけ日が当たる。午後だけ日が当たる。樹木の下。条件によっては日向で育つような植物も育てることができます。
詳しくは、[半日陰で植物を育てるポイント]で解説しています。

🍃日陰の種類(日当たりレベル)を理解したところで、それぞれの環境における植物の育て方や工夫について具体的に考えてみましょう。まずは暗い日陰の庭から始めます。

暗い日陰の庭で植物を育てる方法

日当たりレベル: ☆☆
日陰の中で最も暗い環境
1. 不要な植物の撤去
2. 不要な植物を見極めるポイント
3. 白を基調とした空間づくり
4. 暗い日陰で育つ植物

暗い日陰の庭でも、ちょっとした工夫で見違える空間に!日陰だからと諦めず、挑戦してみませんか?

「うちは四方を壁に囲まれているから…」と諦めていませんか?暗い日陰の庭は、直射日光がほとんど当たらないので、植物を育てるには少し難しい環境ではありすが、工夫次第で、思った以上に魅力的な庭に変えることができます。日陰の庭では、いかに多くの光を取り入れるかが最も重要なポイントです。また、白いフェンスを置いたり、白い鉢やガーデンアイテムを配置するだけでも効果的です。

不要な植物の撤去

不要な樹木を抜根したり、生育の良くない植物などがあれば、思い切って剪定したり、抜くことで、光が入りやすくなり、風通しも良くなります。

【Before】北東に位置した庭:整備前は、じめじめしていて薄暗くて入るのも気持ち悪かった場所です。点線部分に新たに花壇を作ることで、彩りを加える計画です。※管理人撮影(自宅の裏庭)
【After】不要な樹木、生育の悪かった植物を撤去し、白いフェンスを設置。カエデの木の下にチューリップを植られるようになりました。※管理人撮影(自宅の裏庭)

これにより、植物の生育環境が改善され、育つ植物の選択肢が増えます。管理人の北東の庭では、朝日が入るため、チューリップを100球、植えることができました。樹木の下であることで、雨も当たりにくく、花もちも良いです。

管理人の庭のように明らかに環境が改善される場合もありますし、そうでない場合でも、日陰で育つと言われる植物の中でも、より耐陰性の強い植物を選ぶことで、日陰でも色彩豊かな庭作りが可能です。また、庭が明るくなることで、じめっとしていた暗い雰囲気も改善されます。

もちろん、強い光が必要な、日向を好む植物は、残念ながら諦めなければいけませんが、日陰の庭は絶望的だと思わず、最大限、光を取り入れる工夫することで、なんとかなります。

🍃まずは、不要な樹木や生育の良くない植物は無いか、チェックしてみるところから始めてみませんか?

不要な植物を見極めるポイント

暗い日陰の庭では、少しでも多くの光を取り入れるために、不要な植物が無いかチェックし、整理することで、庭全体がスッキリし、明るくなります。まずはここから始めてみましょう。

チェックポイント

  1. 生育不良の植物
    • 葉が枯れがち、成長が遅い、間延びしている、花が咲かない植物は環境に適していない可能性があります。
    • 移植可能であれば、適切な場所に移動するのも一案です。
  2. 過密状態を作っている植物
    • 光や養分を取り合い、全体のバランスが崩れる原因になります。
    • 大きく育ちすぎた植物は間引きや剪定を行い、光が入りやすくします。
  3. 日陰に適していない植物
    • 本来、明るい日陰や半日陰、日向向きの植物が無理をしている場合もあります。その場合は撤去して、日陰向きの植物を選びましょう。

整理するメリット

  • 光の確保:植物が少しでも光を取り込みやすくなり、生育が改善されます。
  • 空間の活用:不要な植物を取り除いたスペースに、新しい植物やアイテムを追加可能。
  • 見た目がスッキリ:庭全体の印象が明るく整い、これからの庭作りの計画が立てやすくなる。

実践のコツ

  • まずは全体を観察:どの植物が育ちすぎているか、日陰に適しているかをチェックします。
  • のんびり実践:日陰の庭に限ったことではありませんが、一気に完璧を目指す必要はありません。剪定や撤去を少しずつ行いましょう。
  • 整理後のスペースを考える:耐陰性の高い植物を追加したり、白いアイテムを配置することで庭を活性化できます。
🌱 まとめ:不要な植物を整理することは、植物がより多くの光を受け取るために欠かせない作業です。庭がスッキリすることで、新たな植物やデザインを取り入れる余裕も生まれます。

🍃日陰の庭をじっくりチェックして、最大限に活かせる工夫を始めてみましょう。

白を基調とした空間づくり

直射日光の当たらない場所で、植物に光を届けるには「反射効果」を利用します。白は光を反射する効果があり、白を基調とした空間づくりは、日陰の庭を明るく見せる最も有効な方法です。

白い壁やフェンスで庭のベースを整える

白い壁やフェンスは、庭全体の明るさを支える基盤となります。白や明るい色を基調にした空間づくりを心掛けることで、光を反射させ、庭全体を明るく見せることができます。

  • 既存の壁を白く塗り替えたり、簡単に設置できる白いフェンスを追加することで、日陰でも光を取り込みやすくなります。
  • 古い木材や使わなくなった台や棚、小物など、手軽にリメイクできるものを白くペイントして庭に配置。簡単なDIYでも庭の印象を大きく変えられます。

植物と調和する白いアイテムを選ぶ

庭全体に統一感を持たせつつ、視覚的な明るさを引き出します。

  • 白い鉢やプランター、白や明るい色の敷石や砂利を利用すると、自然な雰囲気と明るさを両立できます。
  • ガーデンオブジェや小物も明るい色味で揃えることで、植物の葉の美しさがさらに引き立ちます。

白を分散して配置する

  • 白いアイテムを一箇所に集めすぎず、庭全体にバランスよく配置することで、様々な角度から光を効果的に反射させることができ、相乗効果で植物にとって必要な光量が確保されやすくなります。
🌱 まとめ:白を基調とした空間づくりは、日陰の庭を明るく魅力的な空間に変える最も手軽な方法で、植物生育にとって有効な方法です。いきなり大がかりなことをしなくても、まずは白い小物を選ぶことからで良いので、ぜひ試してみてください!

🍃では次に、暗い日陰でどんな植物が育つか見ていきましょう。

暗い日陰で育つ植物

日陰でも元気に育つ植物は意外とたくさんあります。ここでは、「北海道でも育てられる耐寒性の高い日陰植物」、「初心者にも育てやすい日陰の庭におすすめの植物」をピックアップしました。
ここで紹介する植物は、基本的に暗い日陰でも元気に育ちますが、白を基調とした空間づくりなどの工夫を加えることで、生育がさらに良くなり、選べる植物の幅も広がります。

日陰を彩る花壇レイアウト。暗い日陰でも案外育つ植物は多いのです。※イメージ画像(AI生成)

葉の美しさを楽しむ植物

  • ギボウシ(ホスタ)
  • シダ類

花を楽しむ植物

  • スズラン
  • ムスカリ
  • アジュガ

地面を覆うグラウンドカバー

  • フッキソウ
  • イワヤツデ
🌱 まとめ:日陰と言えども、これだけの種類の植物が育ちます。たくさんの品種を盛り込むのも楽しいですが、同じ品種や数種類に絞ると庭全体に統一感が生まれ、シンプルで美しい仕上がりになります。 また、上手に「引き算」を取り入れることは、ガーデナーとしてのレベルアップにも繋がります。ぜひ、日陰の庭作りに挑戦してみてください!

🍃暗い日陰でも育つ植物を見てきましたが、少し明るい日陰ではさらに多くの選択肢が広がります。次は、明るい日陰の庭での楽しみ方をお伝えします。

明るい日陰で植物を楽しむ方法

日当たりレベル: ★★
日陰の中でも比較的明るい環境
1. 明るい日陰を見逃さない
2. 明るい日陰で育つ植物

明るい日陰は日陰植物が最も好む環境で、その魅力と美しさを最大限発揮できる場所です。

日陰の中でも比較的明るい環境は、直射日光は避けたいけれど適度な光を確保したい植物に最適です。この環境を見逃さずに活用することで、庭のポテンシャルを引き出し、季節ごとの美しさを楽しむことができます。

明るい日陰を見逃さない

北側でも、周囲に壁や隣家、樹木がない開けた場所は、意外と明るい環境です。こうした場所では、明るさを活かして多くの日陰植物を育てることが可能です。

また、季節や時間帯によって、短時間ながら直射日光が差し込むポイントが現れることがあります。この光のスポットを見逃さず活用することで、植物の成長をさらに助けることができます。

さらに、一年を通して観察してみると、太陽の位置の変化によって明るさや光の当たる場所が変化していることに気づくでしょう。例えば、夏の間は日陰だった場所が秋から春までは明るくなることもあります。こうした季節ごとの光の変化を把握することで、新たな植栽スポットを発見できます。

🍃次は、明るい日陰にどんな植物が適しているのか見てみましょう。

明るい日陰で育つ植物

明るい日陰では、植物の選択肢がさらに広がります。適度な光が確保されているため、葉の模様や色が鮮やかな植物や、花を咲かせる種類も元気に育ちやすい環境です。ここでは、「北海道の気候でも育てやすい耐寒性の高い植物」や、「初心者でも管理が簡単な明るい日陰の庭に適した植物」を厳選してご紹介します。

明るい日陰では、花が咲く日陰植物も多く取り入れることができます。※イメージ画像(AI生成)

葉の美しさを楽しむ植物

  • ホスタ(ギボウシ)
  • シダ類
  • ヒューケラ(ツボサンゴ)
  • ラムズイヤー
  • ラミウム

花を楽しむ植物

  • アネモネ
  • ビオラ
  • オダマキ
  • スイセン

地面を覆うグラウンドカバー

  • ヒメツルソバ
  • リシマキア
🌱 まとめ:明るい日陰は、日陰植物が最も美しさを発揮できる環境です。明るい日陰の環境を見逃さずに活用することで、花が咲く植物の選択肢も多くなり、色とりどりの花々を楽しむことができます。また、明るい日陰に適した植物をうまく組み合わせることで、庭に色彩を加え、四季を通じて楽しむことができます。

🍃明るい日陰の環境を活かした庭づくりを学んだ後は、さらに条件が良い半日陰の庭で育つ植物とそのポイントを見ていきましょう。

半日陰で植物を育てるポイント

日当たりレベル: ★★★
日陰の中で最も明るい環境
1. 午前中だけ日が当たる
2. 樹木の下

半日陰は、日陰の中で最も明るいので、かなり多くの種類の植物を育てることができます。耐陰性のある多年草・宿根草と一年草を合わせると良いでしょう。

半日陰には明確な定義があるわけではありませんが、条件を詳しく見ると環境ごとに大きな違いがあります。たとえば、「午前中だけ日が当たる」場所や「樹木の下」による日陰も、落葉樹か常緑樹かで光の量が異なります。また、東西南北の方角によっても日の当たり方に違いが生まれます。

午前中だけ日が当たる

午前中の3~4時間、日が当たる環境であれば、日向を好む植物やハーブも育てやすいです。強光を避ける必要がある植物以外は、ほとんど問題なく育ちますので、植物選びで悩むことは少ないでしょう。

午前中だけ日が当たる環境では、優しく柔らかい色味の花壇を作ることができます。※イメージ画像(AI生成)

耐寒性多年草・宿根草・球根

  • ギボウシ
  • ヒューケラ
  • ラムズイヤー
  • アジサイ
  • シュウメイギク
  • ルピナス
  • ヒソップ
  • カンパニュラ
  • チューリップ
  • プスキニア

一年草

  • インパチェンス
  • ベゴニア
  • アリッサム
  • ネモフィラ

樹木の下

落葉樹の下


  • 夏は木漏れ日が差し込み、そこそこの日当たりが期待できます。ただし、樹木の位置によって株元の日当たりが異なるため、庭全体の環境をよく観察することが重要です。
    管理人の例:南側の庭のミズナラの下で一年草を育てています。

  • 秋には葉が落ち、株元がかなり明るくなります。この季節的な変化を活かして、春咲きの植物を植えると効果的です。
    管理人の例:管理人の北東側の庭ではカエデの下にチューリップを植えています。

常緑樹の下

代表的な常緑樹はコニファー類で、株元には直接日光が届きにくく、一年中日陰から明るい日陰の環境となります。このような場所には、耐陰性の高い植物が適しています。
管理人の例:南側の庭では、コニファーの下に小型のギボウシやヒューケラを植えています。

🌱 まとめ:樹木の下は、落葉樹と常緑樹で光環境が大きく異なり、それぞれに適した植物を選ぶことが重要です。落葉樹の下では、夏の木漏れ日や秋の明るい環境を活かして一年草や春咲きの植物を組み合わせると効果的です。一方、常緑樹の下は一年を通じて日陰から明るい日陰になるため、耐陰性の高い植物が適しています。正しい観察と植物選びで、樹木の下も個性的で魅力的な植栽が楽しめます。

🍃半日陰の庭で育てられる植物について学んだところで、次はさらに特定の条件である「西日しか当たらない場所」に目を向けてみましょう。午前中は日が当たらない、この独特な環境で育てる植物とポイントを詳しく解説します。

西日しか当たらない場所を活かした魅力的な植栽

西日は植物にとって少し辛い場所となります。(『②植物と光合成』参照)
けれども安心してください。西日に強い植物を選ぶことで、西日しか当たらない場所ならではの風景を作り出すことができます。

西日を活かした植栽レイアウト。西日しか当たらない場所でも正しい植物選びで豪華な花壇が完成します!※イメージ画像(AI生成)

西日に強い耐寒性多年草・宿根草

  • エキナセア
  • ガウラ
  • ルドベキア
  • タチアオイ(多年草タイプ)

これらの植物は「西日に強く耐寒性の高い多年草・宿根草」として、初心者でも管理が楽な植物です。
※タチアオイは数年で株が衰えるため、株分けが必要になることがあります。

一年草

  • サルビア
  • ジニア
  • ニチニチソウ

西側で育てられる植物は、決して多くはありませんが、一年草も混植することで、西側ならではの、みごとな花壇が完成します!

🌱 まとめ:西側の強い西日を活かすには、暑さと乾燥に強い植物を選ぶことが重要です。背の高いタチアオイやルドベキアの黄色やオレンジが背景を華やかに彩り、中高のエキナセアやガウラのピンクや白が優しいアクセントを加えます。前景にはジニアの多彩な色合い、ニチニチソウの鮮やかなピンクや白、サルビアの深い赤が彩りを添え、豪華で華やかな花壇が完成します。遠くからでも目立ち、人目を引くこと間違いなしです!

Q&A|日陰の庭で植物を育てる方法

日陰の庭で植物を育てる方法に関する「よくある質問と解決策」を以下にまとめました。

Q1: 日陰でも植物を育てられますか?

A. はい、日陰でも多くの植物が育ちます。特に耐陰性が高く葉を楽しむ植物などは、暗い環境でも元気に育ちます。また、工夫次第でより多くの種類の植物を楽しむことも可能です。
👉 詳細は[暗い・育たない・残念な先入観を捨てる]で解説しています。

Q2: 日陰の庭でも花が咲く植物を育てられますか?

A. はい、日陰でも花を咲かせる植物は多くあります。ただし、日陰は「暗い日陰」「明るい日陰」「半日陰」の3つに分けられ、それぞれ適した植物が異なります。
👉詳しくは、[暗い日陰で育つ植物][明るい日陰で育つ植物][半日陰で植物を育てるポイント]で解説しています。

Q3: 日陰で植物を育てるためにはどんな工夫が必要ですか?

A. 白を基調とした空間づくりが有効です。白いフェンスや敷石、白い鉢植えを取り入れることで光を反射させ、庭全体を明るく見せることができます。
👉詳しくは、[白を基調とした空間づくり]で解説しています。

Q4: 荒れた状態の日陰の庭で植物を育てたいのですが、何から手をつければ良いでしょうか?

A. まずは不要な植物が無いかチェックし、撤去することからです。光や風通し、植栽スペースを確保し、植物の生育環境を整えましょう。これにより、耐陰性植物をより効果的に育てられるようになります。
👉詳しくは、[不要な植物の撤去]で解説しています。

Q5: 西日しか当たらない場所でも育つ植物は有りますか?

A. はい、西日は暑さが厳しく乾燥するため、エキナセア、ガウラ、ルドベキアなど暑さと乾燥に強い多年草がおすすめです。また、サルビア、ジニア、ニチニチソウなどの一年草も混植すると、鮮やかなアクセントとなり華やかに演出できます。
👉詳しくは、[西日しか当たらない]で解説しています。

まとめ|日陰の庭づくり成功への第一歩

日陰の庭でも工夫次第で多くの植物を育て、魅力的な空間を作ることができます。この記事では、日陰の種類、日当たりレベルに応じた植物の選び方や日陰の庭づくりの具体的なヒントをお伝えしました。以下のポイントをおさらいしてみましょう。

日陰の種類を理解する

日陰は「暗い日陰」「明るい日陰」「半日陰」の3つに分けられます。それぞれの環境に応じた植物を選び、日陰でも生育しやすい空間を作りましょう。
➡詳しくは日陰の種類(日当たりレベル)は3つをご覧ください。

日陰の庭の魅力を知る

日陰の庭は、涼しさや落ち着きを楽しめる特別な空間です。カラーリーフや葉の質感を活かし、日陰ならではの魅力を引き出しましょう。
➡詳しくは日陰の庭の魅力をご覧ください。

植物が育つ環境づくりの工夫

庭全体を明るく見せる工夫を凝らしたり、風通しを良くすることで植物が育ちやすい環境を作り出します。
➡詳しくは不要な植物の撤去白を基調とした空間づくりをご覧ください。

日陰で育てる植物の選び方

日陰の種類ごとに適した植物を選ぶことで、日陰でも美しい庭を作ることができます。
➡詳しくは暗い日陰の庭で植物を育てる方法明るい日陰で植物を楽しむ方法半日陰で植物を育てるポイントをご覧ください。

疑問点はQ&Aで解決

日陰の光環境や植物を育てる工夫に関する具体的な疑問についてはQ&Aを参考にしてください。
Q&A|日陰の庭で植物を育てる方法

日陰の庭でも、適切な植物選びや空間づくりの工夫次第で、独自の魅力あふれる庭を実現できます。限られた条件の中でこそ生まれる創意工夫を楽しみ、ガーデナーとしてのスキルアップも目指せるでしょう!

次は、日陰植物と土壌の関係について学びましょう!詳しくは『②日陰の庭こそ土壌改良—日陰の庭に適した土壌づくり』で解説しています。